◉10万人乗降駅への可動式の転落防止柵(ホームドア)設置が国交省から要請され、
これまでは、全路線一斉にシステムとしてでなければ設置できないと言っていたホームドアの設置が、
単独駅でも行われるようになりました。
京都市営地下鉄でも烏丸御池駅を14年度中に、京都・烏丸四条を15年度にと3駅だけ、来年度から
設置工事を予定しています。ところが「段差隙間解消は考えていない」と分り、京都市の障害者団体が
段差隙間解消を同時にしないのは問題と協議を求めています。
そのための勉強にと先行事例の実地検証をJCILのメンバーや協力者と行いないましたので、他の資料と
一緒に代表的な事例を紹介します。ホームドア設置にはホーム先端部を改良するので、同時に段差隙間解消
を行う絶好の機会です。
いちいち「駅員に頼まなくても自由に乗り降り出来る」ことが、どんなに素晴らしいことか、車いす使用者
でないと理解できないかも分りません。しかし、これはもっと多く高齢者や、ベビーカーや健常者で段差や
隙間に困っている人に嬉しいことであり、長い目で見れば人的介助の人手を減らす経費削減にも役立つこと
でしょう。
★大阪モノレールは固定柵と簡易的な段差隙間解消装置の設置で、全駅全戸口の車いす単独乗降を
可能にしています。費用や設置のやり易さなどの点でも優れた取り組みですが、視覚障害者団体など
からは「転落事故を防げない」と反対されています。入口部に使う素材で視覚障害者に開口部である
ことがハッキリ分るようにする工夫などがあれば、同意され採用され易いかも分りませんので、研究が
必要です。本格的なホームドアを要求してなかなか増えないのと、簡易的でも工夫して安全にして数を
増やすのとを、どう同選択していくかも含めて、現実的な議論や検証が必要ではないでしょうか。