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JR杉本町駅改善に関する第2回目シンポジウム

◉7月1日、第2回JR杉本町駅改善シンポジウム「人にやさしいJR杉本町駅を目指して」主催:「JR杉本町駅東口設置推進の会」が大阪市立大学で開催され、地域住民など130余名が参加。予定時間を超えて熱心な討議が行われた。
JR杉本町駅改善に関する第2回目シンポジウム_c0167961_720508.jpgJR杉本町駅改善に関する第2回目シンポジウム_c0167961_7211270.jpg開会18:00 司会:西川禎一(大阪市立大学生活科学研究科教授)
[本シンポジウムの趣旨説明]
・田畑理一 (大阪市立大学経済学研究科教授)
◉第1部
[報告:これまでの運動について]
・山本義彦(浅香地区まちづくり協議会会長) 
     高架南伸運動のあゆみと問題点
・村田惠三(大阪市立大学理学研究科教授・推進の会代表)
     JR杉本町駅東口設置推進運動のあゆみと問題点
[講演:法律と技術]
・三星昭宏(近畿大学教授、日本福祉のまちづくり学会前会長)
     バリアフリー新法のねらい(こんな心で作った)
・宮本佳明(大阪市立大学工学研究科兼都市研究プラザ教授)               技術的、経済的観点から駅舎を考える(現在の問題点)
◉第2部
[パネルディスカッション]
座長:北川博巳(兵庫県立福祉のまちづくり研究所 主任研究員) 
進行役:山名勝(大阪市身体障害者相談員)
パネラー:
・奥井史朗(山之内連合町会長:住民代表)半世紀の住民の悲願
・渡邉重夫(依羅連合町会長:住民代表)半世紀の住民の悲願
・石田義典( 障大連事務局長)障害者の立場代表して   
・鳥屋利治(車いす大学通学体験者)最寄り駅から通える大学へ 
・平 覚 (大阪市立大学法学研究科教授)法律家の立場から
・三星昭宏・宮本佳明・田畑理一・村田惠三
JR杉本町駅改善に関する第2回目シンポジウム_c0167961_7214526.jpgJR杉本町駅改善に関する第2回目シンポジウム_c0167961_722338.jpg
これまでの運動の経緯や現状報告、それぞれの立場から問題点の指摘があったが、推進の会の村田・田畑教授からの「皆さんの熱意こそが原動力、一致団結して取組もう」とのアピールが、参加者一同の思いを表すものであった。

◉ハッキリしてきたJR杉本町駅の問題点
1、駅のバリアフリー化
2、踏切解消(連続立体交差事業)
3、駅東西のまちづくり
単なる駅のバリアフリー化では解決できない、踏切解消と町づくりがからむこの問題は、JR単独でなく大阪市がどう関わるかがキーポイント。
根本的な解決には高架南進による橋上駅化が必要だが、120~150億円と見積もられている費用と高架事業完成までの年月(最短で15~20年?)をどうするかとの難しい課題がある。大阪市の都市計画では現在「阪急淡路駅近辺連続立体事業計画」総事業費1,613億円(自治体負担1,413億円、鉄道事業者負担200億円、事業採択 平成3年度/完了予定 平成32年度)が進行中で、次に京橋駅整備(大阪市負担想定額600億円)が控えており、これらの事業のメドが立たないと資金のゆとりが無いというのが本音のよう。<建設局事業評価所より>

一方「住民提案による基本構想作成」
1、JR杉本町駅のバリアフリー化と東口復活、東西自由通路の併設。
2、駅と主要施設間の経路の移動円滑化。
3、大阪市立大学構内および周辺地域との移動円滑化。
4、協議会を平成21年4月1日までに設置し、基本構想作成後も検証のため存続させる。

には6月25日付で大阪市から文書回答があり、住民提案を受け入れられない理由と今後の方針を以下のように述べている。
1、バリアフリー新法の整備目標年が旧法と同じ平成22年である。
2、財政難から既存25地区の道路特定事業整備進渉率が、20年度末で約50%しかなく新規事業着手が非常に困難な情況である。
「しかしながら、鉄道駅舎のバリアフリー化は重要と認識しており、平成22年までに実施されるよう働きかける。」と大阪市は計画も立てずJR任せという、無責任なものであった。

なお踏切解消については、一切触れていないが基本的に大阪市に責任がある。平法学部教授の話しでは「バリアフリー新法では住民提案を尊重しなさいと解釈できるが、もともと法は行政に都合良く出来ていて訴訟での解決は難しいと言える。しかし要求を積み重ねていくことで直して行ける可能性はある。」
◉大阪市、JR、推進の会三者によるワーキングは、7月2日第1回目を終えた。
歩み寄りは困難だが、譲れるところは譲って基本的な合意を形成しなくてはならない。このワークの課題は「高架事業までの長い年月に対して、暫定的な駅バリアフリー化をどの程度まで進めるか」であるが、踏切安全対策をどうするかには暫定策が無いのが頭の痛いところである。1回目は技術的検討に答えられるJR側技術者の出席が無く、2回目を1週間後に行うことになった。
by yamana-4 | 2009-07-04 10:36 | JR杉本町駅問題
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