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ヤマハ介護予防型電動アシスト四輪自転車

◉嬉しいニュースが飛び込んできました!
お年寄りをアシスト「介護予防型四輪車を試作」ヤマハ発動機と日光市職員の共同研究で試作した介護予防型車両=日光市で

(2009年3月28日東京新聞ウェブ版より)
 ヤマハ発動機(静岡県磐田市)と日光市福祉関係職員らのプロジェクトチームが試作した「介護予防型車両」が同市役所で披露された。お年寄りの脚力低下などを予防しながら生活の手助けを目的として開発した。ペダルをこぐ力を助ける電動アシスト自転車と電動車いすの特徴を融合させた四輪車。(宮本斎)
 車両は全長約一・二メートル、幅六五センチ。ペダルを踏んでも時速六キロにしか上がらず、下り坂でも自動的にブレーキ制御される。またペダルを踏まないと自動的にブレーキがかかって停止する。
 コンセプトは「無理なく、楽しく、安全に運動して機能維持」。お年寄りは足が弱ると外出を控えがちになるが、同車両を利用すれば「脚力を鍛えながら行動範囲が広がる」という。
 ヤマハ発動機は一九九三年、世界に先駆け電動アシスト自転車「PAS」を発売。日光市職員が「お年寄りに利用できないか」と着目し、共同開発につながった。
 現時点では施設敷地内の走行に限られ、今後、公道を走れるような手続きを進める。四月から日光市内の老人福祉施設などに二台を配備し、実用化に向け検証していく方針。
ヤマハ介護予防型電動アシスト四輪自転車_c0167961_1545182.jpg写真は
毎日jp
読売オンラインより





昨年の大阪バリアフリー展で話しかけられました。「新しい移動機器などの開発担当をしているのですが、、。」
私の使っているハンドル形電動車いすに興味を持った、ヤマハモーターエンジニアリング株式会社の開発担当Mさんでした。日頃考えていた歩行困難者のための移動機器についてなど話し込み、電動アシスト自転車パルの技術を使って「車いすやシニアカーとは違う新しい移動のための製品を開発して欲しい」などお願いしました。
Mさんから今回の製品開発のニュースをメールでいただき、少しは役立ったのかなと嬉しく思っています。

◉問題点と今後の発展へのお願い
1、電動を使うと歩行能力が衰えるという考え方は正しいのか?

この考え方は障害者も高齢者にも根強くあり、当事者より家族や福祉関係者、リハビリ関係者により強くあるように思います。しかし、問題は「何時でも1人で外出できることが必要」なのであり、外出すればどうしても自分で身体を動かさなければならず、電動を使っていても機能維持にはさほど差が出ないのではないかと、自身の体験上考えています。「脚力を鍛える必要があるのか?」外出機会を多くすれば機能は自然に維持できるのではないでしょうか。
この場合は電動アシスト自転車ですが「電動だがペダルでアシストする」逆の考え方で作るとどうなるのでしょう。
2、安全性を必要以上に求めるのは良くないのでは?
今問題になっているハンドル形電動車いすの、消費生活用製品安全法による特定製品指定とJIS改正の話しでも同様の考え方が根底にありますが「移動機器を転倒しないよう安全に」と規制し過ぎると使い難いものになります。事故例などを検証すると不可解なことが多く「どのように使うと転倒するのかを自覚して使う」こともある程度必要なのではないかと思うのです。少々誤った使い方でも転倒しないように作ってしまうと、危険への感覚が無くなり信じられない走行の仕方で転倒するなどの事故を引き起す遠因になっているように考えています。
3、介護予防型より汎用品に
電動アシスト自転車パルの販売戦略で、若い女性にカッコ良い自転車として受け入れられ火が着いたように「使ってみたい素敵な乗り物」としてデザインすることは必要な考え方だと思っています。最初から「介護型」として開発すると必要以上に安全性などが優先され、お洒落な製品にならないし、生産量と価格の点でもベースは汎用品で開発するのが良いのではないでしょうか?
4、都市型利用を考える方がマーケットが大きいのでは?
都市では駐輪やマンションでの保管場所など、コンパクトでなければ使い難くなります。
既成製品の電動アシスト三輪自転車は大き過ぎ、デザインも高齢者用のイメージが強過ぎで、若い人は使う気にならないでしょう。この試作品の幅65cmはどんな使い方をしても転倒しない寸法として決められたのでしょうか? 長さもペダルをこぐと120cmは必要でしょうが、完全電動にしてコンパクトにする方法もあるのでは?

◉介護用だけではモッタイナイ!
いろんな発展型としてバリエーションを増やして欲しいと期待しています。
・幼児を乗せて買い物荷物も積めるヤンママ用自転車
・歩行困難者のための電動車いす発展型
制度的な問題も多く、特に道交法では新しい概念の乗り物を想定していないので道路走行許可を取るのが非常に困難など解決しなくてはならない課題が多くあります。
日本の法制度が新しい考え方のものを受け入れる事に対して常に障害になることは、技術開発上問題になっているところであり、国際的競争力の点でも改善しなくてはならないのではないでしょうか。
by yamana-4 | 2009-03-29 16:44 | 車いす・移動機器
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