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日本福祉のまちづくり学会(堺)

◉8月28日(日) 日本福祉のまちづくり学会 第14回全国大会(堺)
大阪で行なわれ、以下のような発表を行ないました。

日本福祉のまちづくり学会 第14 回全国大会(堺) 「移動の自由がつむぐ心豊かな社会一ひと・まち・文化-」
国際障害者交流センター ビッグ・アイ

★研究討論会2
「障害者差別禁止法」
 8 月 28 日(日)11:00~12:30 開催場所/研究発表会場B (研修室2)
 1.趣旨
 障害者を「対策」の対象とみなしてきた「心身障害者対策基本法」が、ノーマライゼーション理念に基づ き、自立と社会参加
 の実現をめざし「障害者基本法」として 1993 年に改編されて以降、幅広い分野で 法制度が整備されてきました。
 特に公共的施設のバリアフリー化と交通・移動の確保に関しては、1995 年にハートビル法、2000 年に交通バリアフリー法、
 さらには 2008 年にはバリアフリー新法が施行さ れるなど、施設のバリアフリー化を促進するための法整備は一定の進展が
 見られました。
 しかしながら、 施設のバリアフリー化が進んでも障害者の利用を拒否するといった問題は依然としてあり、障害当事者を取り
 巻く状況はまだまだ厳しい状況にあります。現在政府は、国連障害者権利条約の締結に必要となる国 内法の整備にむけて
「障がい者制度改革推進会議」を設置し、差別禁止法の創設をはじめとする各種検討が進められているが、障害当事者が地域
 社会において自立した暮らしを実現していくためには、あらゆる 人々が障害当事者の取り巻く状況を認識し具体的な実践が
 不可欠です。
 よって、本討論会において、障害 当事者が地域で直面している現状を今一度確認するとともに、差別禁止法に求められる内容、
 さらには、今後の取組みの方向性などについて幅広く討論し、その結果を社会還元していくことを目的とします。
 2.講演者
 オーガナイザー:辻 一 氏(社団法人大阪脊髄損傷者協会会長、ビッグ・アイ館長)
 1)障害者差別禁止法の検討状況
 講演者1:政策推進の視点から 北野 誠一 氏
 (内閣府障がい者制度改革推進会議委員、おおさか地域生活支援ネットワーク理事長)
 2)障害当事者の取り巻く現状
 講演者2:ハンドル型車いす利用者の立場から 山名 勝 氏(大阪市身体障害者相談員)
 講演者3 視覚障がい者の立場から 三原ひろみ 氏(すいた自立支援センター ねばーらんど)

<講演パワーポイント抜粋>
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by yamana-4 | 2011-08-20 03:36 | 集会.発表.学会.展示会 | Trackback | Comments(0)

京都国立博物館は今楽しい企画展観をしていますが・・

◉京都国立博物館で、夏休みらしいちょっと楽しい企画展観が開催されていますので
見に行ったらこんなことがありました。


現在開かれている南門(三十三間堂向かい)から入ろうとしたら、
入口のガードマン「ここは階段しかないので、車いすは駐車場入口から廻ってください」
駐車場入口横の通路から入場口に廻ると、入場口女性係員が制止。

係「ちょっと待って下さい。入って良いか問合せしますから」
私「なぜ?奈良や東京国立博物館で止められたことは一度もないけど」
係「みた事ないから確認することになっていますので」
私「これは正規に認定された電動車いすです。あなた方が知らないといって入場させないのはおかしい」
 仕方ないので、障害者手帳の補装具給付欄を見せて納得させて入りました。
係「こんな車いすがあると知りませんでした」
私「あなた方の車いすへの思い込みで制止したりしないで下さい。京都は外国の方が変わった車いすで
  来ることもありますから」


 本館には長い立派なスロープが作られていて、入口係員から連絡を受けた本館係員がドアを開けて
 待っていてくれました。
 本館内のトイレへの大きな木製ドアが開け難いのですが、係員がすぐ気付いて開けてくれました。
(車いすトイレ:本館内部にもありますが、すごく狭く大型電動は使い難いので
 入場口部分にある多機能トイレを使う方がよいデス)

 帰りがけにミュージアムショップの横に立派なスロープを発見!
私「なぜ立派なスロープがあるのに迂回させるの?」
係「そう案内するように言われているから、使いたい時は申し出てください」
私「初めて来てスロープがあることは分からない、案内するべきでは?
  こんな使い易そうで立派なスロープを作って、使わせないのはモッタイナイでしょう」
係「上に言っておきます」


楽しい企画展観を見に行って、ちょっと不愉快な経験でした。
美術館でガードマンに電動スクーターと間違えられて制止されたり、館内で備え付けの手動車いすに
乗り換えろと言われることは、ごく稀にあります。
「乗り換えろ」は兵庫県立美術館、「ガードマン制止」は東京の新国立美術館でしたが、
入口係員が入場制止したのは京都国立博物館が初めての経験でした。
市バスの運転手も「車いすと認識していなかった」など、京都は車いすへの認識が少し遅れている??


★京都国立博物館は1897年(明治30年)5月に開館し、本館と正門は重要文化財に指定されている
由緒ある建築物で2007年からは独立行政法人国立文化財機構が運営する博物館となっている。
現在平常展示のための百年記念館(谷口吉生設計、竣工予定2013年3月)の建設計画が進行中で、
平常展示は行なわれず、本館での特別展だけが継続されている。
南門ミュージアムショップとレストハウス(谷口吉生氏設計)部分だけが先行完成している。
たぶん谷口先生は関係ないのでしょうが、バリアフリー意識不足のためか、建設途上の一時的なこと
なのか分からないが、古い重文建築に施された入口スロープの立派さに比べ、アクセス経路や意識が
国立の施設としてはやや立ち遅れている感があるのが惜しまれる。

<特別展観>
★百獣の楽園―美術にすむ動物たち―
会期/2011年7月16日(土)~8月28日(日)
ゾウやラクダなどの大型哺乳類、イヌ・ネコ・ウサギといった愛玩動物、色鮮やかな鳥たち、ユーモラスな両生類、虫や魚、
迫力の霊獣・・・縄文時代から現代にいたる当館の収蔵品の中から、選りすぐりの名品でお届けする初の動物特集です。
制作年代や書画・彫刻・工芸といった表現のちがいを越えて、日本で愛されてきた動物たちの姿をいきいきと映し出します。
<hpの記載>
★車椅子・ベビーカーのままご観覧いただけます。
数に限りはございますが、車椅子・ベビーカーの無料貸し出しも行っています。
係員が誠意をもって応対いたします。お気軽にお声をおかけください。
館内トイレには車椅子用の個室、ベビーシート、チャイルドシート等を設置しています。

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by yamana-4 | 2011-08-13 01:25 | 建築・美術館・博物館 | Trackback | Comments(0)

仮設エレベーター設置は解決にならない!大阪駅北側通路問題

◉「大阪駅へ車いすや歩行困難者が行けなくなった」大阪駅北側通路問題
JR大阪駅の大規模改装により高速バス乗場が駅南西側の桜橋口から、新しく建設された駅北側の
ノースゲートビル1階外側のJR高速バスターミナルに移転されました。
これによって従来は大阪駅北側のヨドバシカメラ側から中央コンコースへ横断歩道で行けたのが、
高速バスレーンの外側に新設された通路から50段もの階段を乗降し、一旦2階のアトリュウム広場に
出ないと地上からは通行できなくなりました。
車いすなどで通行するには、新しく作られた地下連絡通路で地下鉄梅田駅北改札口へ出て、
ヨドバシカメラ側の公共エレベーターや店内エレベーターで、地上に上がる迂回路しかなくなったのです。
階段の使えない車いす使用者や歩行困難者は、大阪駅の北側へ地上からは行けなくなり問題になっていました。
このため大阪の障害者団体などが抗議していましたが、7月29日付新聞報道で一斉に「仮設エレベーター設置」
の記事が掲載されました。


JR西日本:大阪駅に仮設エレベーター設置へ(一番詳しい毎日新聞の記事)
 JR西日本は28日、全面改装して5月に開業した大阪駅(大阪市北区)の中央北口に、バリアフリー対策として
仮設エレベーターを設置すると発表した。中央北口1階から駅北側に抜けるには、一旦エスカレーターで2階に上がっ
てから約50段の階段を下らねばならないため、障害者や高齢者、子供連れの利用者らが改善を求めていた。
 同社によると、11人乗りエレベーターを階段横に設置。ノースゲートビルディングの1階と2階のアトリウム広場
を結ぶ。12月から利用を開始する予定。
 中央コンコース北側にある中央北口は、駅北側の「ヨドバシマルチメディア梅田」などへ向かう客らの通行が多く、
エレベーター設置を求める声が上がっていた。
 北側に隣接するうめきた地区(梅田北ヤード)が13年に開業する際、エレベーターなどを備えた通路が整備される予定。
このため仮設エレベーターの運用は13年春までとなる。【亀田早苗】

問題は一見解決されたように見えますが、そうではありません。
★問題1
大阪駅の混雑時の人の多さはかなりのもので、特に北側は多くのエレベーターが設置されたのに、
車いすや数の多いベビーカーの利用は待ってもなかなか乗れない状態となっている。
これは地下鉄御堂筋線や阪急電車からの乗換えが大阪駅北側に集中するようになり
ルクアや伊勢丹への客も多いので、どのエレベーターも常に満員状態となり2Fからは特に乗れない。
★問題2
北側への通路が他に無く、人が集中するただ一つの通路にエレベーターが1基だけでは、
車いすや数の多いベビーカーの利用にはすごく時間が掛るだろう。
また、1基しか設置しないのではエレベーター点検中使えないし、周辺に設置されたエレベーターは
24人乗りなど大型なのに、一番必要なエレベーターが11人乗りでは、利用数に応えられないのでは?
★問題3
2年後に「うめきた」開業でエレベーターを備えた連絡通路ができても、二度もエレベーター乗換えが
必要なことは改善されない。駅の2階広場からはJRに乗るにも、地上に降りるのももう一度エレベーター
利用が必要であり、どこに行くにもなかなか乗れない2回のエレベーターを使わなければならないのは、
自由な移動を妨げていると言っても過言ではないだろう。
★問題4
バスやタクシー乗場もあり車の交通量が圧倒的に多い駅南側には横断歩道があるのに、それほど本数の多く
ない高速バス乗場側に、横断歩道を設置しない正当な理由はあるのか?
阪急バス乗場への横断歩道は設置されているし、各地のバスセンターでレーン間の横断歩道は設置されて
いるのが普通であり、ここに横断歩道を設置しない理由は見あたらない。
そもそも歩行者の地上交通権(日本にこんな概念が在るのか疑問ですが)を、バスの出入りがあって危険だ
からと、簡単に奪って良いのでしょうか!

以上の理由から本当の解決策は「横断歩道を延長すること」にあり、混雑が予想され
どこに行くにももう一度エレベーターに乗換えなければならない「仮設エレベーター」は解決にならないでしょう。


横断歩道を廃止することが、本当に歩行者の安全や交通渋滞解消に役立つのでしょうか?
どこか1ヶ所廃止しても、信号で停止するのは全体のシステムの問題であり、部分的な横断歩道廃止は
車の流れとは関係ないのでは? 
まして横断中の歩行者の安全は、双方が信号を守れば問題ないでしょう。
御堂筋口から阪急側への横断歩道は、車やバスの交通量がすごく多いが廃止されていません。
大掛かりな梅田歩道橋があるのにも関わらずです。
たいした交通量でない高速バスを優先して「歩行者の地上を通る権利」を奪われることに、
私たちはもっと怒って良いのではないでしょうか!

今回の問題は仮設エレベーターを1基付けて解決することでなく、もっと根本的な問題を含んでいます。
計画的な都市計画によるペデストリアンデッキなどでない「部分的な車と歩行者の分離」は、
車いすなど歩行困難者の移動の自由を著しく阻害するものでしょう。
もはや車優先は時代錯誤です。各地で「横断歩道の復活」を要求しようではありませんか。


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by yamana-4 | 2011-08-10 12:26 | バリアフリー | Trackback | Comments(0)