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車いす体験授業

◉総合学習の時間を体系的な福祉体験教育に、大阪市立上町中学校の取組み
大阪市の身体障害者有志で組織する「教育アドバイザー研究会」は中央区社会福祉協議会とタイアップして、学校や企業への障害当事者講師派遣を行っています。研究会では月1回の例会で研修を行って会員の講師能力向上に努めています。
c0167961_6103399.jpgc0167961_653822.jpgc0167961_664965.jpg私が住んでいる地域の中学校は、1年生で同じ区内にある市立聾学校との交流教育、2年生で福祉体験教育を行っています。毎年2年生の福祉体験授業で障害当事者の話しと、車いす体験を行っています。今年は6月4日に午後の2時限を使って、ジョイステック電動車いす使用者とハンドル形電動車いす使用者と私の2名が話しをし、質問を受けました。
聞き取り学習「自分たちの生き方を見つめよう」のテーマにそって1ヶ月にわたる授業計画が立てられ、先生方との事前打合せもしっかり行っています。
車いす体験学習は6月25日午後、学校近辺の道路や地下鉄駅を使い、教員の他社会福祉協議会担当職員と車いす当事者が参加して行いました。体験コース計画や事前下見など、生徒の自主的な取組みが基本です。
一連の学習成果は年1回の「文化発表会」で、生徒たちが発表します。この過程でパワーポイントの使い方などもマスターしています。
◉車いす体験は他の学校でも行いますが、校外へ出る事を許す学校はありません。上町中学では実際に地域の道路や地下鉄駅、商店街などへ出かける授業を行っています。

生徒感想文(抜粋)
「お話しを聞いて、私たちにもできることがあるんだと感じました。例えば車いすで横断歩道を一人で渡っている人がいたら、声をかけて車いすを押すこともできるし、エレベータでボタンを押しておくこともできる。もし自分がそういう場面に会ったら見て見ぬフリをせずに手伝いたいと思いました。障がいあるからできないという訳じゃなくて、手伝ってもらったり道具があると生活でき、スポーツなどもできると分かりました。今度する車いす体験では、私たちが普通に歩いていた道が、車いすで行くとどこが不便なのかなどを、しっかり体験しようと思いました。」(Oさん)
「その人は何ができて何ができないのか理解したうえで、協力したいと思いました。なぜなら障がいのある人の気持ちを考えてみたら、できるだけ自分でできる事はしたいし、できるのに他の人にしてもらうのはダメだと思います。Mさんは体育の先生になりたかったけど、障がいのある人でもできるスポーツをしてあきらめなかったのは、すごいと思いました。ボクもこれからどんなことがあっても、あきらめずガンバロウと思いました。」(T君)
「一番印象に残っているのがMさんの『障がいがあってもなくても、誰にでも可能性がある』Yさんの『できないと決めつけないで、まず聞いてほしい』という言葉です。どんなことでもできるように工夫すれば誰にでもできると考えると、私も自分なりに工夫し努力すればどんなことでもできる気がしました。お二人の何気ない言葉にもすごく考えることがありました。他にもバリアフリーになっている場所が増えてきているのは、すごく良いことだと思います。もっとみんなが住みやすい町になってほしいと思います」(Sさん)
「障がいのある人でも条件がそろえば何でもできる、可能性が引き出せるという言葉に強く引かれました。差別的な目で見るのでなく、人にはやっぱり違いはないと思いました。車いすに乗っている人はいろいろな工夫をしながら生きていることが分かりました。『ありがとうを何時も言わなくてもよい社会に』という言葉にボクはとてもすごいと思いました。(K君)

◉私はこの授業に次のような方針で臨んでいます。
1、福祉体験事業は介助のやり方を教える授業ではなく、体験を通じて色んな「気づき」から「どうして、どうなったらと考える」ようになること。
2、高齢者や障害者などに、なぜ手助けをするのか? 親切にしなくてはならないからだろうか?「人として当然のことだから」と考えて欲しい。
ゆとり教育見直しで総合学習の時間が削減され、昨年まで講師派遣依頼をしたいた学校がほとんど取りやめになっています。上町中学のように教員全員で「生徒が自分で調べ学習し、発表する」教育にとり組んでいる学校もあります。この中学の生徒は活発で出身校がすぐ分かると話していた高校の先生がいました。もっと偏差値の高い学校へ行かせたい保護者も多いと聞きますが、この学校の生徒には将来の「伸びしろ」を感じます。総合学習で良い成果を出している学校もあるのに一律削減には疑問を感じます。
by yamana-4 | 2009-06-26 14:09 | 教育 | Trackback | Comments(3)

函館レポート7

◉第25回DPI日本会議全国集会in函館に参加して
c0167961_15371889.jpgc0167961_15383478.jpg6月13日総会と前夜祭、14日全体会議と分科会が行われた。奇しくも14日は昨年、地震の直後に花巻空港に降り立ってビックリした盛岡総会と同じ日だった。前夜祭はすごく寒い日になって関西や九州からの参加者は震え上ったが、函館の由緒あるレストランの美味しい料理と地元実行委員会の皆さんのおもてなしに暖められた。6月中旬の北海道でずっと天気が悪くて寒かったのは意外だっだ。
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(下・駅ビル食堂で会食:大阪からの参加者と今福さん)






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・交通まちづくり分科会:仁木北海道運輸局課長の「バリアフリー新法と北海道の情況」講演のあと、シンポジウム「アクセスブルな交通環境づくりに向けて」が今福さんの進行で行われた。報告者は北海道の移送サービス連絡会竹田さん、函館の渡邊さん、盛岡の今川さん、そしてエコモ財団の澤田さん、DPI議長三澤さんも。函館の渡邊さんは学生で若い活動家が育っているのは嬉しかった。函館は文化遺産も多く坂が多い町なので、バリアフリーは難しい面もあるが、皆の意識レベルが上がれば良くなる兆しはあるように感じた。
例えば水道局にはトイレ案内看板が出され、5階全館に多機能トイレが設置されていた。どこのトイレにも暖房機が設置されているのが珍しく、寒い地方なんだなと実感した。
一番大変なのは歩道整備が悪く、市電の軌道がそれに輪をかけている点であった。また観光マップや案内パンプはしっかりあるが、案内サインがお粗末な面もあるようだった。
札幌からの参加者が多く、前夜祭では同じテーブルで色んな話しが出来て参加して良かったと思った大会だった。
by yamana-4 | 2009-06-23 16:03 | 集会.発表.学会.展示会 | Trackback | Comments(0)

函館レポート6

◉ベイエリアと湾内クルーズ船c0167961_13113399.jpg
ベイエリア一帯は、テッペイ石舗装で一部は車道さえ同じ舗装になっていて車いすは大変! 地元の車いすの方も指摘していたが、公園もバリアフリー法対象地域となっていることを念頭に、今後の整備を行って欲しい。c0167961_13124189.jpg













・湾内クルーズ船:工夫された乗船装置が作られ車いすでもOK、
ちょっと苦しいが。東京湾などの「手摺付きスロープ」の長い装置の方が乗降し易いと思うが、
この手作りっぽい装置の方が費用が安くつくのだろうか?
船内は2階のラウンジデッキには上がれず、トイレも隔壁のある狭いものだけ。(料金は障害者割引で半額)
函館ドックの巨大ゲートクレーンは役割を終えて取り壊されるとか、函館名物が一つ無くなる。北海道には梅雨が無いと聞いたいたが、12日の夜から雨になりとにかく寒かった! 海に出る時は晴れていないとツマラナイ。

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by yamana-4 | 2009-06-23 14:17 | 旅行・船 | Trackback | Comments(0)

函館レポート5

◉赤レンガ倉庫群、景観保存とバリアフリーについて生きた教材?
c0167961_12394477.jpg1988年からショッピングモールやビアホール・レストランが入居する、函館の観光名所として整備されてきたこの倉庫群は20年のバリアフリー化進展の歴史も保存していた。
入口の段差や歩道整備については「車いすで来る観光客」があるなど想定していないかのような部分があって、長浜市の黒壁スクエアなどとはずいぶん意識が違うなと感じた。バリアフリーにたいする地域差なのだろうか?
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今年4月に開館した「オルゴール館」でさえ、入口はスロープが設置され自動ドアまであるのに、そこへ行く歩道はとても通れない舗装で、歩道端は段差解消されずゴム製段差解消具が置いてあった!
トイレは初期の、電動車いすが入ると身動き出来ない狭いものから、最新の広いものまで「車いすトイレの歴史」が保存されていた。授乳施設などへの配慮も時代の流れをよく表している。
景観保存地区や公園などでの舗装資材や段差解消の方法は、まだ方法論が未整備な感じであり関係者の一層の研究が必要だろうと思わされる。
館内は2階部分へ上がれる配慮は全く無いが、1階部分には段差はない。
カフェやレストランも気持ちよく利用出来る所も多い。周辺の一般店舗の段差解消はほぼ50%くらいか?という感じだった。
by yamana-4 | 2009-06-23 13:02 | 街情報 | Trackback | Comments(0)

函館レポート4

◉たどり着けたら!完全バリアフリーの函館山ロープウェイ、圧巻の景色と125人乗りゴンドラ
c0167961_2222462.jpgc0167961_22252563.jpgc0167961_22235479.jpg「高いところの乗物は何としても乗らなければと」と思うのが車いす利用者の習性?函館に来たら絶対乗るぞと向ったが、何回かギブアップしそうになった。
長い急な坂を登らないとロープウェイ駅にたどり着けないからだった。地元の人に迂回路を教えてもらったが、登り切って下をみたらクラクラした。
やっと駅についたが、段差のある歩道の先に狭い急なスロープ、駅入口にも段差が! だが困難を乗越えて駅に入るとウソみたいなバリアフリー施設だった。








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ロープウェィの乗降はもちろん、車いすでも到着階から屋上展望階までほとんど全ての場所に行け、車いすトイレも上下駅の両方に設置されていた。
介助者無しに自力で行くのは無謀! 観光シーズンはノンステップバスが運行されるのかな?
函館のチグハグさを象徴するような「素晴らしい」場所だった。
by yamana-4 | 2009-06-22 22:50 | 街情報 | Trackback | Comments(0)

函館レポート3

低床市電は乗れなかった!函館バスはかなりの確率で乗車できる?
c0167961_16393973.jpgc0167961_1640762.jpgc0167961_16513523.jpgc0167961_1640335.jpg
・民営「函館バス」:ワンステップ、ノンステップバスの比率はかなり高いように見えたが時刻固定されず、事前に配車を頼まなければバス停で乗車拒否されることもあるとか。それでは運行情報がネットで取れる意味がないので、「バスに車いすで乗れるのは当たり前」と習慣付ける必要があり、地元の人がもっと頑張って乗車して欲しい。また、観光地なのに車いすで乗車できる循環バスなどは運行されていない。
・バスの引出し式スロープは雪国ではサビ付いたりして、メンテナンスに手間が掛かるとのことだが、雪などをふるい落せるスロープが付いているバスがあった。

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・市電:全体で2両だけ低床車両が運行されている。5分間隔運転なので便利、高齢者には良く利用されているようだった。低床車両の運行時間は別に掲示されているが、1時間間隔くらいなので利用し難い。
車いす対応部分低床車:中央部のみ低床で前後には段がある。スロープは運転席から自動操作。
低床車両「らっくる号」:全体がノンステップ仕様だが、電停に段差が在り備付けスロープが2枚分離式で短いので、どの車いすも転倒防止車輪がつかえて使えないだろう。新型車両の方に乗れないとは驚きであった!!
電動車いすの方は介助者2人の力技で乗車したが、私は乗車をあきらめざるを得なかった。このタイプの車両を電停改善なしに導入する意図が分からない。
・電停は一番広い函館駅前でホーム幅135cm、端にスロープが無くもっと狭くて段差のある電停も多く、車いすの自力乗降は難しい。
・市電軌道内整備が悪くて、横断歩道で車いすが横断するのは非常に困難な感じであった。
・歩道整備も駅前の一部を除くと歩道境界の段差や傾斜が大きく、曲がり角に降り口がなかったり、横断勾配が大きくて通れなかったり、路面状態が悪かったりでかなり悪い状態だった。「函館では知らない歩道を通ってはとんでもない目に遭うことがある」と思った!
・函館市は部分的にバリアフリー化がなされているが、街全体にそのような意識が感じられず、非常にちぐはぐな印象を受けた。残念ながら全体的なレベルでは評価し難い。これからの観光地として、もっと行政の意識アップが必要ではないだろうかと思った。
by yamana-4 | 2009-06-22 17:37 | バス・市電 | Trackback | Comments(0)

函館レポート2

◉JR函館駅は湾曲したホームの終着駅タイプ、ディーゼル特急が雰囲気を出していた!c0167961_12504897.jpg
函館駅:櫛形ホーム4面8線の地上駅。ホームと駅舎は段差のないバリアフリー対応の構造になっている。寒い地方らしくホームへの出入口が自動ドアになっているのが珍しかった。03年に建替えられ駅前広場、バス乗場が一体整備されている。駅の多機能トイレはフル装備の最新仕様で、中に小便器も設置されていて函館では最も良く整備されていた。
函館本線、江差線、津軽海峡線(青森駅 - 函館駅間の通称)が発着し、札幌行きのディーゼル特急が珍しかった。車いす座席は両側1座席づつで電動車いす用スペースは無く、大型車いすはデッキ乗車を余儀なくされていた。

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・ハンドル形電動車いすの乗車について聞いてみたが、特に偏見はないようで「駅に写真入りで利用可能な機種の情報が配布されており、乗車要請が会った場合それを参考に判断している。乗車可能と判断出来れば駅の判断で乗車してもらっている」とのこと。
JR北海道は「ハンドル形利用可能駅」の更新をあまり行っていないようで、バリアフリー整備された駅でも「利用可能」となっていない駅があり心配していたが、柔軟な駅の判断が行われるのなら、利用拒否されることは少ないのかなと思えた。しかし、利用出来る駅ははっきり「利用可」と明記して欲しい。もっとも「ハンドル形、ジョイステック形」と区別意識が北海道では薄ければ、それはそれで良いのだが、、。
・駅近辺の「朝市や食事処」は観光化が激しくて印象が悪かった。
駅中の立ち食い寿司や2階の飲食店の方が、美味しくて安くてずっと良かった!
by yamana-4 | 2009-06-22 13:30 | 旅行・鉄道 | Trackback | Comments(2)

函館レポート1

◉DPI日本会議全国集会in函館が6月13〜14日に行われ、大阪から参加した報告です。滞在日6月12~15日
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大阪からのアクセス
大阪〜函館へは航空便利用しかないが、関空からANA1便のみ、ボーイングの現役ジェット最小機体737(126人乗り)運行で、貨物室の高さ制限があり大型電動車いすでは搭載できない場合がある。手動車いすでも形状によっては、大阪から羽田乗り継ぎを余儀なくされた方もあった。中部空港セントレアへはANA1日2便。羽田〜函館はANA、JAL、AIRDO3社9便ある。

・空港から函館駅前には空港リムジンバス以外に、函館バスが路線バスを運行しているが、ノンステップバス固定がなく、事前に配車依頼をしておくのが無難。空港〜函館駅前35分、ホームページ「バス接近情報」からノンステップバスかどうかは調べることが出来る。1時間に1本程度しかなく、調べておかないとタクシーはバス350円(障害者割引料金)に比べ、3,100円と高額。
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・函館空港:地方空港では最長級の3,000m滑走路を有し、幅45mだが大型機の発着可能、羽田からはB747が就航していた。空港そのものは新しく機能的。
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市内へのアクセスは良い方と思えるが、バスで掛かる時間より市内との距離を感じるのは、路線バスが迂回路線だからか? リムジンバスが利用出来る一般乗客は、20分くらいで市内に着き便利な空港と言えるのではなかろうか。
空港から市内へのアクセスは、車いすの場合「空港リムジンバス」が利用できないので、例え鉄道が施設されていても時間が掛かる事が多い。
特に地方空港では、路線バスが入っていない場合は「電動車いす」では事前の手配をしておかないと途方に暮れる場合がある。
・今回の函館空港〜函館駅前の路線バス運行は12〜15日の間、すべてノンステップバス運行に手配されていたにも関わらず、バス案内所や空港に情報が伝わっておらず、来訪者には分からなかったのは残念だった!
・新型ハイブリッドバスが投入されていて、モーター駆動でバス特有のエンジン音がなく静かに、排気ガスを出さずに走るのが新鮮だった。

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by yamana-4 | 2009-06-21 17:23 | 旅行・飛行機 | Trackback | Comments(0)

JR杉本町駅改善計画、JR案の提示

◉6月18日、第2回JR杉本町駅改善計画に関する協議会が大阪市立大学で行われ、JR案が提示された。下図の簡単なスケッチ1枚のみで、概算費用もアバウトな算出であり、検討に価しないような内容であった。
・JR案の概要 図は 左側が北:天王寺方面、上が東:市立大学側
c0167961_024632.jpgc0167961_23332.jpgc0167961_2362999.jpg1、東口改札を新設、エレベータ設置して新設通路を跨線橋東端の南側につなぐ。(廃線が決まっている東側貨物線跡地利用)
2、2面の島式ホームから跨線橋への上降はエスカル(側面レール式階段昇降機)を各階段に設置して行う。
3、西側既存駅と跨線橋は必要な補強以外は改修しない
エレベータ設置は行わない、エレベータの必要な乗客は踏切を渡って東口のエレベータを使わなければならない。
4、新設の東口に関する費用は全額要望者負担。
概算見積もり:バリアフリー化3億円(EV.エスカル)(大阪市のEV設置補助上限3,200万円/バリアフリー法規定では、JR・国・自治体が各1/3づつ負担)、駅舎新設部分6億円。
5、踏切解消はJRの責務ではない。
踏切内の安全施設には責任があるが、踏切は道路であるから自治体の所管
(踏切事故は道路管理者に責任がある)
6、駅に付属する自由通路は道路であるから、JR側から提案や設計盛り込みを行うことはない。
(自治体が発案し協議する問題)

・宮本教授(建築家、市大大学院教授)の質問で判明したこと
1、新設部分の跨線橋への通路を支持する2本の柱位置は技術的に不可能。
2、現在の跨線橋は「木造レール造」で耐震性に問題があり、また新設部分との床面のレベルとは、現在の基準法に準拠すると構造上80㎝程度の段差ができるが、1/12勾配スロープで9m必要なので、この案ではバリアフリー化出来ない。

この初歩的な2つの質問から明らかになったのは「技術的裏付けのないスケッチ」を提示して、協議会の要請には誠実に答える気持ちが無いこと。
大学院教授を中心にした協議会に、このような幼稚なスケッチを提出したらどうなるか分からないはずはない。JRの真意が全く分からない!
・今後の方針
JR案は技術的な検討がなされておらず案とは言えないものであるから「大阪市も加わって協議会側とJRでのワーキングを行う」
(日程は6月30日か7月2日で調整する)ことになった。
技術的検討だけでなく「駅改造プラン、バリアフリー化」そのものから検討する必要があるというのが、宮本教授の考え。
・その他判明したこと
1、駅舎新設部に対する費用負担への大阪市側見解は「JR負担すべき」
2、杉本町駅の営業収入に対する質問はJRに回答拒否された。
3、1回目の協議会で大阪市建設局見解として「高架南進」は都市計画になく、議論開始に10年、工事着工に10年掛り、20年以内に実現する可能性はないと分かったにも関わらず「自由通路等へ国庫補助を使うと駅立体化補助への妨げになる」との発言が、建設局中期計画担当課長から再度あった。
4、自由通路に関しては大阪市から発案しない限り、JR側が検討することはない。
5、大阪市がバリアフリー新法に基づく提案制度に対応する体制を作っていないことを確認した。

結局、大阪市の前向きの姿勢が問題解決のための決定的な要素であることがはっきりした。しかし「大阪市は財政的ゆとりは全く無い」とのみしか答えない市当局の市政では解決の糸口も無い。
とにかく実施可能な解決案を固めることは急務であるが、取組む主体がやる気が無いと見えるのが、最も困難な部分であることが嘆かわしい!


◉第2回JR杉本町駅改善シンポジウム「人にやさしい杉本町を目指して
日時:7月1日、18:00~20:10 /入場無料・事前予約不要
場所:大阪市立大学情報総合センター10階大会議室
第1部[これまでの運動]
山本義彦(浅香地区まちづくり協議会会長)高架南進運動のあゆみと問題点
村田恵三(大阪市立大学理学研究科教授)JR杉本町駅東口設置運動のあゆみと問題点
[法律と技術]
三星明宏(近畿大学教授 日本福祉のまちづくり学会会長)バリアフリー新法のねらい(こんな心で作った)
宮本佳明(建築家 大阪市立大学工学研究科兼都市研究プラザ教授)技術的、経済的観点から駅舎を考える(現在の問題点)
第2部[パネルデスカッション]
座長:北川博己(兵庫県立福祉のまちづくり研究所 主任研究員)
進行役:山名勝(大阪市身体障害者相談員)
パネラー:奥井史郎・渡邊重雄(山之内・依羅連合長会長)石田義典(障大連事務局長)鳥屋利治(大学卒業障害当事者)平覚(大阪市立大学法学部教授)/他第1部スピーカーも参加
多数ご参加下さい!
by yamana-4 | 2009-06-21 02:33 | JR杉本町駅問題 | Trackback | Comments(0)

蓮(れん)君と小学4年生の素敵な級友たち

◉「いっしょがええやん!」ともに学ぶ教育をつくろう!ーインクルーシブ教育推進ネットワーク大阪集会で、普通学校に通学する障害のある児童と級友の素敵なアピールがありました。
c0167961_1931989.jpg6月6日大阪北区民センターで標記の全国集会が行われました。講演予定者の浅野さんが報道されているような病気で入院され、大阪市立大学 堀先生の司会でトークバトルに変更された第1部は、北村小夜さん、楠敏雄さん、牧口一二さんが互いに問題提起し、討論する形式でした。
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第2部は教育現場からのアピール
現職の教員、学習サポーター、保護者や地域活動家などの報告がありましたが、障害のある児童とその級友たちのアピールはずば抜けて素敵でした!
「ぼくの名前は、前田れんです。毎日、学校に行くのが楽しいです。きゅう食と休みじかんがいちばんすきです。べんきょうは、あまりすきじゃないけど、りかと算数はすきです。あと、図工もすきです。なぜかというと、先生の話しを聞かずに作れるから楽しいし、友だちもてつだってくれるからです。
あそびは、けいどろとかドッチとか、みんなでやります。れんが友だちをねらう時、はや歩きでにげるとか、れんをねらう時は、10かぞえてからタッチするとか、友だちが考えてくれます。ぼくのうちで、いっしょにごはんを食べたり、おふろに入ったりもします。ぼくは、北田辺小学校に行けて、友だちがいっぱいできてよかったです。」

◉ボランティアでやっている拡大教科書作りでは、子どもの見え方や視力を確かめるため学校訪問をできるだけやるようにしていますが、一番疑問に思っていたことは「休み時間に特別支援教室で過ごす子どもが多い」ことでした。学級より特別支援教室の方が、子どもの居心地が良いように見えるのです。授業中より休み時間をどう一緒に過ごすかの方が大切ではないか、と思っている私は、会場のベテランの先生に聞きいてみて、安心と心配が同時に起きました。
「それは学級担任が悪いです。全くその通り休み時間が大切」神戸から来場していた特別支援教室が4学級もあるマンモス校の、コーディネーター役をしている先生は「一般教員の理解不足が一番問題。でも若い先生達は良くやっている。それは障害を持つ子と一緒に学んだ経験があるから」と。
小学校では普通学校に迷わず入学させた保護者は、中学から養護学校に変更させるか悩む例が多いようです。れん君のような学校体験ができることが普通になって欲しいと、つくづく思いました。

◉この集会で訴えていた「奈良県の脳性麻痺女児の車いすでの地域の中学入学拒否訴訟」で6月26日奈良地裁は、町教育委員会に対し「入学義務つけ仮決定」を出した。裁判長は「町教育委の判断は著しく妥当性を欠き、特別支援教育の理念を没却する」と述べた。奈良地裁は現地調査をして障害の程度や同中学の設備などを検討。「移動介助が著しく困難とは考えられず、現状でも就学は可能」と判断した。教委の拒否理由は「成長期で体重が増えるため、階段が多い校舎では本人と介助者の命の保証ができない」(ここまで毎日新聞より引用)との驚くべき内容であった!
◉奈良県のバリアフリー意識や障害者に対する対応は、近畿地方では考えられないほど遅れている面がある。判決は仮決定の線で下されると予想され、これを機会に是正されることを期待したい。
by yamana-4 | 2009-06-07 19:30 | 教育 | Trackback | Comments(0)