カテゴリ:教育( 26 )

第7回拡大教科書のあり方に関する公開シンポジウム

◎第7回拡大教科書のあり方に関する公開シンポジウム
 6/28 ’14 慶応日吉キャンパス 参加レポート
「デジタル教科書最前線ー教科書の電子化は障害のある子ども達にどのような効果をもたらすかー」


・趣旨説明:中野泰志
(慶応大学)
 小中学校の拡大教科書は実績があるが問題点もある!
 持ち運び困難・使勝手の悪さ
(重い、厚い、分冊が多い、ページが対応していない、検索が困難など)
 見やすくして欲しいがレイアウトは変えないでー紙では実現不可能!
 高等部、高校の拡大教科書供給の必要性に答えるには最も現実的。
 状況に応じて自由に拡大できるデジタルへの期待!
タブレット端末の特徴
 文字サイズ、白黒反転、音声読み上げなど多様な機能を一つの端末で実現。
 誰でも直感的に操作でき、持ち運びが楽。みんなが使っているので普通のツールで、
 操作方法も習い易い。
 メリットは多いが、利用のハードルは著作権問題の解決。

・指定討論:金森克浩(国立特別支援教育総合研究所)
指導者用デジタル教科書は各社から発行されており今後は、学習者用デジタル教科書の普及と
児童生徒が利用するためのアクセスビリティが大きな課題。
児童生徒個々に配布し個別使用を想定、まだ市販されていない、
文科省「学びのイノベーション事業」で試作。
デジタル教科書作ガイドライン4つの原則
 1、知覚可能:テキスト付加、代替えコンテンツ提供、レイアウト変更、カラーUDデザイン、
   白黒反転、表示形式反転、表示形式変更、音の調整や削除
 2、操作可能:キーボードインターフェイス、進行速度変更、光の強さ変更、現在位置の確認
 3、理解可能:表示形式変更、用語解説、ルビ表示、参照情報提示、重要事項等の表示の変更、
   操作方法やデザインの統一、修正機能
 4、互換性・堅牢制:支援技術の利用、テキストデータの抽出
課題整理が必要:学習者用デジタル教科書の定義、ガイドライン見直し、制作コストの課題、
        著作権の問題、教員研修など、法的整備も必要。
・合理的配慮の観点から有益、教科書の世界を変える、障害児生徒だけでなく一般の子どもにも有益
・法的には教科書でなく「教育素材」許諾の点で自由に色んなソフトで使えるようにはならない
・現在の教科書がバラエティがありすぎるのは先生のため、子どもの学習のためではない!


・話題提供、デジタル教科書試作品デモ:光村図書出版、東京書籍
・全体討論(省略)・閉会挨拶:氏間和仁(広島大学大学院)

問題点:
デジタル教科書は市販できる段階に入っているが”教科書として位置づけられていない"ため無償配布できず、
有償負担を強いられる。
著作権問題が解決されていないため、デジタルデータは特定のソフトの中だけでしか使えない。
教科書制作過程で作られるPDFファイルは、拡大教科書制作ボランティアには提供されているが、子どもの端末に
移すことは禁じられ紙の拡大教科書としてしか提供されない。
現在のところ自由に使えるPDFファイルを子どもの端末に入れる方法は、教科書から自分で"自炊"するしかない!
他人が自炊で作ったPDFファイルを入力するのは違法になり、ギリギリ出来るのは”自炊の手伝い”を
することしか出来ない。


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by yamana-4 | 2014-07-01 08:45 | 教育 | Trackback | Comments(0)

行き届いた支援を行っている京都大学"障害学生支援室"と学内整備

◉京都大学の障害学生支援は支援室を設置して充実した体制で行っています。
相談:専任スタッフ、室長が相談にあたり9〜17時以外に予約で時間外も対応
交流:障害学生と支援学生や教職員との交流、書籍や情報閲覧も
支援:受講に必要な支援、学内移動介助、支援物品貸し出し、施設設備の整備
   資料点訳、対面朗読、介助者・ガイドヘルプ、ノートテイク、器機貸し出し   
  (車いす、点字プリンタ、筆談器、拡大読書機、関連書籍など)
また、学内は伝統ある学舎でもスロープ、エレベーターなどでアクセスが保証され車いすトイレも
完備されていて、障害学生の就学を支援しています。
構内配置図などもバリアフリー対応で、キャンパスマップは他の大学の水準をはるかに越しています。
しかし、このマップは支援室からアクセスするようになっていて、以前のようにタイトルページから
直接見れなくなっています。
バリアフリーマップを普通のマップと分ける必要はなく、バリアフリーマップを共通のマップにすれば
良いのですが、分けている理由は「英文表記がないから」と?!!
しかし、京都大学障害学生支援は立派で、多くの障害者卒業生が活躍されています。

★京都大学障害学生支援室
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education/campus/support/counselling/index.htm
★障害学生支援
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education/campus/support/counselling/about.htm
★構内バリアフリーマップ
 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education/campus/support/counselling/index.htm

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by yamana-4 | 2013-07-04 09:27 | 教育 | Trackback | Comments(0)

地域の中学校の福祉体験授業のためのパワポ

◉地域の中学校では総合教育の授業時間が減らされたけど
福祉体験授業など体験型の授業を減らさずにがんばっています。
今年も福祉体験授業の講師依頼があり、二人の車いす使用者が1時間づつ話せる時間を
もらい、地域へ出ての車いす体験も、振り返り授業にも付き合います。
一人が障害者とはどういうものかを、自分の体験を中心に話し、
私は人が普通に生活するためには「移動の自由が必要」であり「車いすは自分で移動
するための移動の道具であり、街が車いすで移動することにどうなっているか?
などを考えてみよう」といった話しをします。
参考のパワーポイントを作りました。


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by yamana-4 | 2013-05-03 17:23 | 教育 | Trackback | Comments(0)

拡大教科書、白黒反転版

◉拡大教科書=弱視の子どものためにボランティアが制作する文字などを拡大し、
その子ども特有の視覚障害に適応して見えやすくつくられた教科書。
教科書会社に拡大教科書も制作することが義務付けられて以来、
ボランティアへの依頼は激減しています。
その反面、一般的な拡大教科書では見難い子どものための特別な注文による依頼が
よせられるようになりました。
その中で今年は初めて「白黒反転版」という注文があり、小学校2年生と中学校1年生の
子どものために、ほぼ全教科の教科書を所属している「パソコンボランティア
NPOぽこ・あ・ぽこ 拡大写本部」のメンバーで手分けして制作しました。

中学1年の生徒さんはiPadを持っていて、制作した拡大教科書をpdfファイルで渡せば
自由に拡大でき、コピー機でプリントした写本よりずっと奇麗な状態で見ることが出来ます。
しかし、文科省は「デジタルデータを提供してはならない」と指導しています。
高校や大学ではボランティアによる拡大教科書提供は不可能であり、デジタルデータの活用は
不可欠なのに全く理解がありません。
一般の生徒もタブレット端末に教科書が全部入っているようになれば、どんなに便利なことでしょう。
アメリカではアップル社が実施すると表明しています。
文科省は早急に検討すべきだと考えています。


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上:美術1
下:新しい書写 1年用
(中学1年用)
下段の白地が元の教科書
by yamana-4 | 2012-05-29 03:12 | 教育 | Trackback | Comments(1)

橋下教育改革「学校選択制と中学給食について」大阪市中央区区民会議

◉大阪市では、橋下市長の教育改革の一環として
平成26年度以降に「学校選択制」を導入するかどうか、
また24年秋以降に、順次実施予定の「中学校給食」について、
全員給食か家庭の弁当との選択制とするかを、区民の意見を聞いて
「区長が決定する」としています。
このため、各区で説明会やタウンミーティングが行われ、中央区では4月14日、19日
の二回「学校選択制と中学給食についての中央区区民会議」が行われました。


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区側出席者:齋藤拓也区長(4月新任)有山副区(新設ポスト)
説明者:大阪市教育委員会事務局 徳岡学事課長、深見学校保険担当課長
区民参加者:約50人程度

「学校選択制」について
中央区の現状:小学校7、中学校3校で通学指定制度により住所地で入学指定校が決められている。
学校選択制については、まだ市教委は案を持っておらず白紙であるが、中央区では以下のことが
決まっていて進行中である。
(参考:中央区世帯 51,167 人口 81,358 内 男38116 女43,242 最近5年間増加 約12,000)

1、選択の範囲は区内のみで、区外からの選択や他区の学校選択はできない。
2、熟議「学校選択制」会議を4月下旬から秋まで、月1~2回のペースで開催し、
  制度のメリットをどのように出すか、課題の解決をどう計るか検討する。
  20名の委員は決定済み(内公募委員6、保護者代表PTA役員2)
 (実質的な保護者は半数弱、障害者代表は入っていない)
  会議は公開傍聴可、委員名簿など含め区ホームページ掲載予定。
3、学校選択は校区居住者優先、教室等のキャパの範囲内で受け入れ数を公表。
  選択情報開示のため、学校開放などを行うこととなる。

学校選択制の方法(他都市の例 実施政令市は、岡山・広島・浜松など)
・自由選択制:区内の全ての学校を選択できる。(課題が多く廃止傾向)
・ブロック選択制:定められたブロック内の学校を選択できる。
・隣接区域選択制:隣接する区域内の学校も選択できる。
・特定通気選択制:特定の地域に住んでいる場合には選択Dきる。

学校選択制のメリットと課題(実施事例から)
・特色ある学校づくりが進む・保護者の関心が高まる・学校間の切磋琢磨があり活性化する
・やりたいクラブ活動などができる など。
・学校と地域の関係が弱まる・集中する学校ができる・校区外通学の安全は見守り活動の範囲外
 になり保護者責任に など。

参加者からの意見や質問はあまり多くなかったが、アンケート結果や区長に寄せられる意見は
賛否半々であり、区民の率直な声をどんどん届けて欲しいと、区長は述べていました。
また区長は、学校を通じて全保護者に区民会議のチラシを配布しているが、保護者の参加が
とても少ので、周知の方法を考えなくてはとも話していました。
私の発言は以下のような主旨で行いました。

・学校選択制のそもそもの目的がはっきりしない。橋下市長と維新の会の「学力向上」から出て
 きたように思うが、学力向上なら「1学級人数を少なくする」方が効果があるし、そのような
 方向性なしに、いきなり学校選択制を実施する意味があるのか?
・障害のある子供には地域の友達や地域の人との人間関係が大切であり、とても心配している。
 熟議委員には当事者が漏れているので、十分に声を聞き配慮して欲しい。

「中学校学校給食」について
大阪市内中学では、家庭からの弁当持参が基本。持参できない生徒のため弁当販売をする昼食提供
事業を全中学で行っている。
(小学校では大阪市も給食実施、中学給食実施は全国で81.5%)
23年1月、教育委員会は全市で保護者(小学6年 中学1・2年)アンケートを実施、
全員で給食を食べる 75.2% 弁当との選択24.5% という結果が出ていると報告。

給食実施の概要
・学校給食法に基づき配膳室、保温・保冷保管室整備。
 設備整備の関係で、東・南中学は24年度秋より、上町中は25年度より実施予定。 
・弁当箱方式によるデリバリー、民間調理委託事業者が学校へ配送し、昼食時に配膳する。
・献立は教育委員会が成長期の栄養量とバランスに配慮し、全校共通で作成する。
 学校給食法でカルシュウム摂取のため牛乳がつく。
・1食あたりの給食費:300円程度を予定。
 ご飯とおかず、汁物などカップなどを付ける。(パンの選択を考慮)

参加者の意見
・300円は負担が大きい。3人通学する家庭は月12,000円負担になる。
・弁当を作ることで親子の絆が保たれ、食べ残しなどで健康チェックができている。
・食べる量の個人差への対応、特にアレルギー対応が難しい。
 (牛乳アレルギーは申し出で対応、牛乳代差し引きできる)
・牛乳は日本人には消化できないことが多く、ストレスが大きく米飯主体に実施すべき。
 (学校給食法改正を働き掛けて欲しい)
by yamana-4 | 2012-04-20 03:15 | 教育 | Trackback | Comments(0)

拡大教科書、今年は白黒反転版も制作。

平成21年から拡大教科書の発行が教科書会社に義務付けられ、
それ以来ボランティアによる制作は激減しました。
しかし、個別の障害による見え見え難さには対応できていないので
ボランティアへの依頼は無くなった訳ではありません。
私たちのボランティアグループ「NPOぽこ・あ・ぽこ」に2月末になってから
中学1年の全教科という急な依頼があり、しかもやったことの無い「白黒反転版」
という注文でした。
通常は11月頃に希望者のある教育委員会から依頼があり、12月中には見本教科書と
デジタルデータが入手できるので、制作期間が3ヶ月程度はありますが、
このケースはデータが入手できてから新学期が始まるまで1ヶ月もありません。
単純に反転すれば良いということでもないので、試行錯誤しながらでしたが
とにかく時間がありません。始業式に間に合わせるよう手分けして制作に掛かり
私の受け持ちは、美術と書写の2教科。
何とか半分を分冊にして間に合わせ、残りは出来次第ということで精一杯です。

おそらく普通学校か支援学校か、ギリギリまで迷って地域の中学へ行く選択を
されたのだろうと思います。
障害のある児童を持つ親は、小学校は地域の普通学校を希望されることが多いのですが、
中学進学ですごく迷う保護者がとても多いのです。
障害を持つ子供は「特別の教育」を授ける方が良いのではと考えてしまうのです。
しかし、支援学校を選択すると近所の子供たちとは関係が絶たれてしまい、
18才以後に地域で暮らすための人間関係が作れません。
障害があっても地域の人に支えられ自立して暮らしていくために、普通学校へ行くことが
必要であり、できるだけ応援していきたいと思っています。

今年作った拡大教科書 小学2年書写、中学1年美術・書写

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by yamana-4 | 2012-04-06 16:59 | 教育 | Trackback | Comments(1)

松井知事、私たちは「条例案」に危惧しています。障害を持つ親子の願いを聞いて!

◉大阪の123団体がつくる「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワークは
 教育条例や維新の会の教育方針では、障害を持つ子供は普通学校から阻害されかねないと
 強い危機感を持ち、松井大阪府知事に話し合いの申し入れを行い、報道発表をしました。
 以下は、要請への当事者の声をと話した、二人のお母さんの意見表明です。

 (拡散歓迎)
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「定員割れで合格、高校で得がたい学びをしています!」豊髙明枝
 息子・文滉は、高校一年生です。自閉症で、知的障害に与えられる重度の療育手帳を持っています。テストの点数を取ることは難しいのですが、昨年春「定員割れ」で全日制の府立高校に入学できました。同じ年齢の生徒達の中で息子は大きな学びをしています。
 実は、息子は養護学校(当時)小学部に入学しました。同じような障害を持つ子ども達と共に少人数できめ細やかな指導を受けることが望ましい、いえ、小学校で普通の子らと共に教育を受けるのは無理、と親が思ったからです。しかし、学童保育で同じ年齢の子ども達の中で社会性を身につけていく息子の姿を見て、親の考えが間違っていたことを知りました。また、養護学校に行っていると、地域でのつながりができません。周囲で誰一人息子を知る人はなく、このまま大人になれば「危険人物」となるだろうと思いました。地域の小学校に相談に行き、四年からそこに通うことになりました。転校して半月もすると、「ふみ君!」「ふみ君のお母さん!」と皆が声をかけてくれます。中学校も当然地域の中学校に進学しました。
 高校も同じようにと望んだところ、思いがけなく「定員割れ」で入学することができました。話しかけられても返事ができない息子ですが、先生やお友達は大好きです。体育大会でははじめてトラックを一人で走りました。ノートの上に書かれたひらがなや漢字、アルファベットを見て、その下に文字を書くようになりました。文化祭では、「ふみ君のサポートをしたい」と二人の生徒が申し出てくれ、一言だけ言えばよい司会の役にしてもらい、舞台に立つことができました。「どうして高校に来たのか?」と驚いておられた先生方も、「こんなことができた」と小さな進歩をとても喜んでくださいます。
 人の学びや成長はそれぞれだと思います。中卒で働く人も多かった昔と違い、今高校は殆どの子ども達が通うところ、大人になる前の大切な学びの場です。「定員割れ」の学校だからこそ進学できる子ども達もいるのです。ここで学びたいと思うものを受け入れる、そんな場を残しておいてください。そこからこそ、しなやかな強さ、レジリエンスというものが生まれ出てくるのではないでしょうか。「定員割れ」の人気のない学校に来る生徒達のために、先生方は力をこめて教育を行っておられます。未来の可能性をそこに感じてください。「定員割れ」の学校を大切にして、なくさないでください。

「障害児の保護者は就学についてものすごく悩みます」井村よしみ
娘は、18歳で、最重度の知的障害があります。小中学校は、悩んで地域の学校に行き、高等部で支援学校に行きました。障害児のほとんどの保護者が、就学については、ものすごく悩みます。最初から支援学校に行きたいと思う保護者は、ほとんどいないと思います。では、なぜ、支援学校を選ぶのか?
支援学校の方が、
・同じ立場の子どもたちがいて、親子共々、肩身の狭い思いをしなくてもよいから。
・健常である子どもたちに迷惑かけなくてすむから。
・専門的なことをしてもらえると信じられているから。
・学習内容が楽しそうだから。
けれど、私の娘が経験した地域の学校では、専門的といわれる学習もしてもらえたし、楽しい内容の授業も多くありました。そして、私自身が、入学時には気づかなかった子ども達同士の当たり前の関わりがそこにはあり、私自身が、子ども達からたくさん学びました。しかし、地域の学校に入学したけれど、しんどいからやっぱり支援学校に変わろうと思う、という話を聞くこともありました。それらは、地域の学校での先生方の障害に対する理解が不十分であることや、人員不足が原因なことばかり。
また、支援学校に行ってからは、PTAの役員を行い、以下の課題があることに気づきました。
・支援学校卒業後に地域とどう関係をつくっていけばいいのか
・卒業後の事業所、および福祉施設や人材の不足。
・障害者の就労受け入れ。
・災害時の不安
これらについて、ほとんどの保護者が不安に思っておられます。
これを聞いて、一般の方々は、どのように思われるのでしょうか?支援学校が過密化となり、支援学校をもっと作る必要が出てきていますが、果たして、支援学校を増設することで、上記の根本的な解決となるでしょうか?しかも、建設運動をされているのは、一部の方だけです。保護者が願っているのは、結局のところ、わが子の過ごしやすい環境と、障害を、地域や社会でもっと理解してもらいたいということに尽きます。どうか支援学校を増設する前に、地域の学校がもっと積極的に障害のある子を受け入れたい!と示してください。支援学校に配置する人員を地域の学校に配置してください。また、娘の周りの子ども達が当たり前に対等に接してくれたように、一緒に過ごすことで、『障害』が、特別なことではないと理解できるはずです。障害のある人の理解を広めること、それが、公的な立場の人たちの役目であえると私は思います。
理解が広がることで、福祉に携わる人は増え、障害者の雇用も促進されることでしょう。そして、地域でのバリアフリー化が進み、支えあいのしくみがもっとできるはずだと思います。
by yamana-4 | 2012-03-16 13:16 | 教育 | Trackback | Comments(0)

「私たち抜きに、大阪の教育を決めないでください」

 ☆拡散歓迎☆
◉教育基本条例(案)に対する、障害当事者と保護者からの声
 大阪維新の会と橋下市長・松井知事が提案しようとしている「教育基本条例案」に対し
 障害当事者や保護者は、大阪の障害を持つ子どもたちが地域の学校から排除されるのではないかと
 たいへん危惧しています。
 そんな思いを訴えようと、1/25に「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワークが
 大阪府政記者クラブで行った記者会見での発言をまとめたものです。

・抗議声明は下記ブログに掲載しています。
 大阪発「ともに学び、ともに生きる教育」情報版
 http://massugu.way-nifty.com/tomonimanabu/2012/01/post-271e.html


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by yamana-4 | 2012-02-14 09:05 | 教育 | Trackback | Comments(0)

大阪の教育基本条例が不安、話し合いを求めて抗議声明を発表 の続編

 ◉「大阪の教育基本条例が不安、話し合いを求めて抗議声明を発表」
 記者会見で5人の障害当事者が、それぞれの立場から訴えました。
 その要旨を掲載しますので、ご一読ください。
「橋下教育改革」が、このような訴えを単なる危惧とすることを願います。

 (記者会見の様子は下記より当ブログをご覧下さい)
 http://kurumaisyu.exblog.jp/17359546/

「5人の発言要旨」
☆入部 香代子 さん
私の場合は、‘79年の養護学校義務化になる前に卒業する感じに、教育が就学免除という形で。
義務教育は受けていません。
集団教育も実際受けた事はありません。で、もしもですね、私が学校へ行っていたらどうなのかと考えるときに
ですねえ、私の場合は、友達っていうと、25歳くらいまで無かったわけです。というのは、25からは、こういう
福祉の場、活動の中で、友達ができたということですけど、それまでは、友達は一切なくて、妹の友達が来ると、
まとわりついていたくらいで、地域の中で友達づくりは、一切やっていなかった。だから、人間関係は、できて当
たり前の時期に、関係ができていない訳です。
勿論‘79年の養護学校義務化の時も、「なんで、障害児が校区の学校に行けないんだ」ということで、私ら関西
では、「普通学校で!」「校区の学校に行きたいんだ!」ということを、主張しながら、「義務化」に反対もして
きました。
そして、今現在、東京・大阪で、「教育基本条例」が出され、私たちを排除する動きがあることを、かなりの人が
懸念しています。
だからこそ、こういった場所で、障害者の人たちが声を出さないかんと思うし、こういう人たちを当たり前に社会が、
そして教育が受け入れてくれないと、いつまでも、死ぬまで、こういうことを言っていないといけないのかなあ~と、
悲しくなります。

新 美鈴 さん
娘は、25歳で、やっと昨年大手前高校の定時制に入学しました。10年間。ブランク。ずっと地元の高校を受け続けて
きました。娘自身は、地域の保育所、地域の小学校、地域の中学校を出て、当たり前として地域の高校を受験してきた
んです。でも、やっぱり、定員オーバ-ということで、点数が取れない知的障害者の娘は、排除されたままでした。
そして、2年目の時に、定員割れだったんですけれど、娘一人だけが不合格になりました。点数が取れなかったという
ことで。
そのあと、ずっと地元の近くの高校を受験してきましたけれども、10年間、点数の取れない娘にとって高校は、
<狭き門>なんです。
入れないというのは、現実なんです。 やっと、去年10年目にして大手前の定員割れしている定時制をを受験することが
でき、大手前に、入学することができたんです。 障害者・知的障害者にとっては、定員割れした高校しか当たり前に入学
することができないんです。
でも、維新の会は、いま、何をされているかと言うたら、2年間連続して定員割れしたら、統廃合の対象にするって、
言われているんです。
ということは、知的障害者は、ますます行く学校がないんですよ。<狭き門>がもっと≪狭き門≫になるんです。
今、維新の会に言いたいのは、「統廃合しないでください!」弱い人間、点数を取れない人間だからこそ学校に入れば、
教科書にないいろんなことを、周りとコミュニケーションをとってやっていけると思うんです。

北村 佳那子 さん(母:北村 惠子 さん)
娘は今、23歳です。関西大学の聴講に行っています。他県の支援学校小学部に1年間行っていました。小学校2年生の
時に、大阪に転校してきて、地域の支援学級で学んできました。地域の学校に入った途端、目の輝きが全然違うんです。
ものすごく元気になって、お医者さんには、「脳細胞がすごくウイルスに食べられて、ほとんどない。生きるために必要な
脳幹部分だけの細胞で、どうなるかわからない。何もわからないよ」と言われた娘がですねえ。
昨日も兵教組(兵庫県教職員組合)から呼ばれて、講演を大学のお友達と一緒にしてきました。
この子は、みんなと学ぶ中で、生きるすべを学びました。周りも、そうなんです。中央高校の定時制に行きましたが、やっ
ぱり、学校に来るのがしんどい子ども達が居てて娘が4年間通ったときに、その中の生徒で、「佳那が卒業する、一緒に
卒業しような」と、頑張って卒業した子もいます。
小・中でもそうです。お家の事情が大変で、「もうしんどいな~と思った時に、佳那が居てるから笑顔で過ごそうと思った。
ありがとう!!」と、お友達がアルバムに書いてくださいました。
「共に学ぶ」ということは、学力だけでなくて、<お互いに人を思いやる気持ちを育てる>ということだと思うんですね。
この子も言葉にはならないんですが、みんなに当たり前に行ける学校にしてほしいということを、伝えていると思います。
今まで大阪で実践してきた「共に学ぶ」というのをしっかり受け止めて頂いて、更に発展させて頂きたいと思うのです。

山名 勝 さん
実際に学校の中に入って現場を見てみると、総合教育とか、自分達でテーマを見つけて学んでいくというような姿勢を非常
に大事にされている学校では、子ども達が生き生きしています。偏差値が高いが管理されて、学力だけを重視している学校
とは全くちがう。
高校や大学に進学したり社会に出てから、将来の伸びしろを非常に感じさすような教育をされている学校があるんです。
ところが今、色々言われ、やられていることから見ると、そういう学校が「非常に危ない」という危機感を持っています。
もう一点、地域にとって学校というのは、単に勉強をしに行くだけでなく、東日本大震災を受けて、「学校というのが、
避難場所や防災教育について、非常に重要な拠点である」と、改めて認識したわけです。
地域と非常に密着度が高い学校がなくなってしまうと、いったいどうなるか?という違う視点からも、地域の学校を大事に
することが大切だと考えます。
万が一、学校が避難所になった時も、顔見知りの中学生たちが、仲間意識で、地域の人達を積極的にお世話したりすることが、
できなくなってしまうのではないか。そういう面の危機感も抱いています。
学力だけでなく、そういうことも考えてほしいと訴えたいと思います。

姜 博久さん
維新の会が提案されている「教育基本条例」の流れは、やはり障害児がどこかで排除される、そういったものを僕たちは、
感じています。
このままでいくと、大阪が誇りとしてきた「共に生き、共に学ぶ」教育が後退しかねないというふうに思っています。
僕自身も高校になって地域の学校に行きましたが、その時に強く思ったのは、「奪われた九年間を返してほしい」ということ
でした。
相談支援という仕事の中で本当に思うことは、支援学校に行くと本人も親もこの社会で生きることから遠ざけられてきた結果、
いろんな意味で力を奪われている、本当に孤独の中に追い込まれているということをよくよく感じます。
そういったことを障害を持つ子ども達に味わってほしくない。そんなことをさせる権利は誰も持っていないと思います。
もし、橋下さんが、大阪から国を変えたいというのなら、今現在、基本的に障害をもつ子どもを地域の学校から排除している
仕組みを作っている国の制度を変えるくらいのことを言ってほしい。
それくらいのインパクトを持ったことをやってくれてこそ、本当にこれまでの大阪の「障害児教育」を橋下さん自身が理解し
ていると思います。
「共に学び、共に生きる」教育というのは、競争と相容れないものがあると思います。少なくともそういった平等に基づいて
みんなが当たり前に傍に居る、そういった関係を創っていくためには、やはり僕たち障害を持つものが地域の中で、普通に、
ごく普通に何の遠慮もなしに生きていける社会だと思うんです。
今まで大阪は、本人や親の意思を尊重するということでありますけれど、それでもやっぱり頑張って「地域の学校へ行く」と
いうことを強く表明しないと行けないですし、学校と色々やりあって、やっと地域の学校に行けるという現状なんです。
それは、決してwelcomeの「どうぞいらしてください」という状況ではまだまだないのです。
ですから、本当に教育をよくしようと思うのであれば、僕たちのような障害者が当たり前に地域の学校にwelcomeされるよう
な教育制度を作ってほしいし、そういったことで大阪をもっともっと活発化してですね、
国の制度を変えるくらいの方向でやってほしいというのが、僕たちの願いです。

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新聞記事は名古屋で重度障害があっても普通小学校への入学が決まった
林京香ちゃんの喜びを伝える両親の記者会見のようす。
by yamana-4 | 2012-02-10 03:56 | 教育 | Trackback | Comments(0)

どうなる?どうする!インクルーシブ教育/第10回シンポ(豊中市)

◉「分ける教育から、ともに学ぶ教育へ」
 豊中市の市立大池小学校で2月4日「第10回インクルーシブ教育を考えるシンポジウム」
(毎日新聞社・豊中市教職員組合主催)が行われ参加しましたので、概略の報告です。
 豊中市では市は40年近く、障害のある子とない子が地域の学校で共に学ぶインクルーシブ教育に取り組み、
 シンポジウムは03年から毎年開催されています。
 今回は第10回目の節目の年となりましたが、大阪府では維新の会の提案で「教育基本条例」が提案され
 論議を巻き起こしています。
 橋下大阪市長は「学力向上と国際的に通用する人材育成、教員評価、成績の上がらない学校の統廃合、
 教育目標を知事や市長が決める」などの方針を打ち出し、先進的な取り組みをしてきた大阪の「障害を持つ
 児童・生徒と共に学ぶ教育」に携わる人たちは大変な危機感を持ち、基本条例によってこのような努力が
 損なわれるのではないかと危惧しています。
 シンポジウムではこの問題は直接的には取り上げられませんでしたが「ともに学ぶ教育」を考えることに
 よって、インクルーシブ教育の必要性を訴えるものでした。

(シンポジウム詳細は2月末くらいに毎日新聞掲載予定)

☆基調講:DPI日本が意義事務局長 尾上浩二 さん
 障害者制度改革や権利条約とインクルーシブ教育について、自分の養護学校から普通中学へ入って世界が
 変わったことなど体験に基づいた教育論など。
☆パネル討論:コーディネーター 遠藤哲也さん(毎日新聞学芸部副部長)
 パネラー:尾上浩二さん、堀智晴さん、八木みどりさん、李恵利さん
 尾上さんは「特別支援教育とインクルーシブ教育の違い、子どもだけでなく親も育てる必要」
 同市立第五中の講師、李恵利さんは障害を持つ子どもを担任している体験から「失敗しない手立てをするので
 はなく、失敗もしてどうすれば良いか考えることが大事、子どもから多くを教わった。教師にできることは
 思いを受けとめ心を伝えること」
 障害児デイサービスを行うNPO法人「ハニー・ビー」の理事長、八木みどりさんは「脈々と続いた豊中での
 先輩の運動の上に、私なりの積み上げができるよう頑張りたい。社会に当たり前に居ることには意識を
 変えないと」
 常磐会学園大学教授の堀智晴さんは「インクルーシブ教育は全ての子どもにとって必要な教育だ、違いを認め
 排除しない教育、違うことが大切!」

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by yamana-4 | 2012-02-08 07:56 | 教育 | Trackback | Comments(0)