車いすのバス乗車中の有効な固定方法

◎「車いすのバス乗車中の固定」について
南海バスの研修で、運転手さんに最善と思う固定をやってみてもらいました。女性の簡易電動の写真ですが、バスに標準的に装備されているフック付きベルトで、床の固定具3カ所の固定をすることは、もともと不可能と分かっているので、1アームレストにベルトを掛けて後方に引っ張る、2アームレストにベルトを回して横に引っ張る2カ所固定をしました。これは一見よく固定されているように見えますが、ダメですね。

理由は車いすの弱い部分にベルトを掛けていて力が加わると、壊れる恐れが大きいからです。車いすで強い衝撃に耐えられベルトを掛けても良いのは、フレーム部分や取ってなどですが、実際に運転手がその部分にベルトを掛ける事が出来なかったのです。また、フック付きベルトは床の金具に掛けるように、3カ所設置されていますが、実際には車いすの下になってつかえなかったり、上手く強度のある部分に掛けられなかったりで、使用する事はまずムリだったのです。

国交省は「車いす乗車中は必ずベルト固定するように」とバス事業者に通知をだしており、事業者も万一の事故の責任問題から運転手に「車いす乗車は固定を」と指導しています。しかし、現在バスに装備されているフック付きベルトによる3点固定は、運行中のバスで、いろんな形状や大きさの車いすに有効に出来るのは、ほとんど不可能と言えます。

そこで、他社の運転手さん達といろいろ試してみた結果「長いベルトで車いす全体を固定する」というやり方なら、短時間で有効な固定が可能ではないかという結論がでました。長いベルトでバックルで締めればワンタッチで固定でき、どんな形状や大きさでも何とかなります。今の所これよりいい方法を思いつきませんので推奨していますが、もっといい方法があれば教えてください。


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by yamana-4 | 2014-08-20 16:42 | バス・市電
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