超小型自動車ガイドラインと問題点

◉国交省はかねてから「超小型車やパーソナルモビリティ機器」の実証実験などを行っていたが、
この度下記のようなガイドラインを発表した。概要を紹介し、問題点を挙げてみたい。

「超小型モビリティ導入に向けたガイドライン」
~新しいモビリティの開発・活用を通じた新たな社会生活の実現に向けて~
 平成24年6月/国土交通省都市局・自動車局
http://www.mlit.go.jp/common/000212867.pdf
これを受けて新聞各紙は概要を報道したが、NHKはWEB特集「“超小型車”普及目指して」を放映した。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/0618.html
(以下要約)
「超小型車」とは
軽自動車よりも小さく、原付きバイクよりも大きい新しいサイズの車で、
排気量が125cc以下の車と想定されてる。
(軽自動車排気量660cc以下、原付きバイクは50cc以下、
定員/軽自動車が4人以下なのに対し、「超小型車」は1人から2人程度)
開発されている車種は電気自動車で、全長2.5m程度、小回りが利き、街なかの狭い道でも
運転しやすいのが特徴。
なぜ今、超小型車なのか
高齢化に伴って、人口の減少や高齢化による市街地の空洞化や、地方の公共交通機関の廃止などが進む
のではないかと懸念されている状況で、小回りが利き、お年寄りも運転しやすい「超小型車」が新たな
交通手段とならないか、特に商店街の衰退で近くの店が閉店したり鉄道やバスが廃止されたりして、
地域のお年寄りなどがふだんの買い物にも困る、いわゆる「買い物弱者」の対策にも有効だの期待もある。
電気自動車なので、環境への影響も抑えられ、観光地を巡る際の移動手段や、購入した商品を駐車場や
自宅まで運んでくれるポーターサービス、それに小口の配送など、
さまざまな分野での活用が見込まれている。
一方、課題は
「超小型車」は一般道路での利用が想定されているが、
最高速度は50km〜80km出せること、小型のため大型車から見えにくく、事故に巻き込まれる可能性が
高くなる、衝突事故時の車体の安全基準をどう定めていくかなどという課題が残されている。
安全性の確保が鍵
国土交通省は、従来の「普通自動車」や「軽自動車」と別に、「超小型車」という新しい車両区分を検討
していて、早ければこの夏にも、一定の条件を満たせば「超小型車」の公道での走行を認める制度を設け
ることにしている。
「超小型車」という新しい区分が出来れば、およそ半世紀ぶりに新しいサイズの自動車が登場することに
なるが、安全性の確保という課題がありる。
国土交通省の担当者は、
「メーカー各社と議論しながら安全性が確保できるか議論していきたい」と話している。

◉課題と問題点/ようやく新しいモビリティ利用の途が開かれようとしているが
・利用者の資格要件をどうするのか?
 自動二輪と普通免許の間の新しい免許区分を作るのか、新たな免許を必要とすると
 免許返上者や免許を持たない人へのモビリティ提供にはなり難いのでは?
・道路の走行区分を分けるのか?
 自転車、原付、二輪などとの関係などをどう整理するのか?
・安全基準の過度な重視による価格上昇や使い勝手の悪さなどが懸念される。新しい概念の乗り物を
 古い規制で自由な発想を阻害するようなことがないか、諸外国で利用出来るのに国内だけは別仕様
 にしなければらないようなことだけは、避けるべきではないか。
・ガイドラインは自動車体系の中でのみ考察されていて、鉄道や路面電車や地下鉄との関連については
 考慮されていない。全体の交通体系の中での位置づけが必要では?
・今回示されていない「自動車以外のパーソナルモビリティ(電動車いす〜超小型自動車の間にある
 ロボット系や立ち乗り機器など)」についても早急に指針を示し、利用促進する必要がある。
 いつまでも実用化できないと国内メーカーの技術的優位性を失い、台湾や中国のメーカーに市場を
 独占される恐れが大きいのではないか?
・時速6km以下など諸外国に比べ、低性能に制限されている電動車いすや電動アシスト機器の制限緩和
 も考慮すべきではないか?
・この際、実情に合わなくなっている道路交通法の部分を見直すことが必要ではないか?
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by yamana-4 | 2012-06-27 18:16 | 車いす・移動機器 | Trackback | Comments(0)
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