11/9 帝産湖南交通バスの車いす乗車拒否で抗議活動と要望書提出

◉京都で中心的な障害者自立支援活動をしている「JCIL(日本自立生活センター)」と
「パーフェクトバスを走らせる会」は、帝産湖南交通㈱に対して「車いす利用の制限」に
対して「乗車拒否」であると、撤回と改善を求め抗議活動を行い、多数の参加者の同行のもと
本社で交渉を行い、要望書を渡し回答を求めました。
会員の一人が滋賀県石山駅バスターミナルで、帝産バスから降車中スロープから脱輪・転倒した件は
10月26日に本ブログで取り上げましたが、11月9日に抗議活動を行った報告と報道の紹介です。


◎呼びかけ:「JCIL(日本自立生活センター)/パーフェクトバスを走らせる会」
 参加者20数名の障害当事者と介助者:京都/JCIL, 滋賀/CILだんない,CIL湖北, 大阪/個人2名, 兵庫/メインストリ−ム
 協会/DPI常任委員(交通問題担当)今福さん, /支援弁護士2名
◎バス乗車行動とビラ配り/グループ1 石山駅バスターミナル(NHK取材)、グループ2/ビラ配り 草津駅
◎抗議と要望書提出:帝産湖南交通本社

 JR草津駅から本社まで遠くJCILの大型車いす移送車2両で運ばざるをえず、車いす使用参加者が多くて会談予定時刻に
 食い込んだが帝産側は時間延長を認めず、残り時間30分という制約で話し合いと抗議・要望書提出を行うことになった。
 NHK大津、毎日新聞、京都新聞の取材は冒頭だけの要求も認めなかったが、説得し最後の要望書提出については容認した。
 帝産バスは「降車時の転倒という事実はない」と強行姿勢であったが、道路運送法13条などについて理解が不足しており
 公共交通車いす乗車についての理解やバリアフリー新法との関係も理解が弱いようで、よく考えずに一連の対応をしたの
 では?
 という印象を受けた。1週間後位に「どのような内容の回答を何日までにするかの返事をする」ということで終わった。
 下記は、当日、帝産湖南交通バスへ手渡された要望書

2011年11月9日
帝産湖南交通株式会社 様     
日本自立生活センター所長 矢吹 文敏
ノンステップバスを走らせる会代表 宮川 泰三
要望書
貴社におかれましては、地域交通の重要な柱の一つである路線バス運行サービスの質の向上に、日々ご努力されていること
に感謝申し上げます。
今年9月に貴社が運行する定期路線バスにおいて、車いすの障害者乗客に対して「乗車拒否」するという許しがたい事態を
起こし、現在も貴社は「安全性が確保できないため、乗車はお断りする」との旨の対応をとり続けています。
このような不当な「乗車拒否」の発端となった車いす使用客の転倒による負傷は、貴社の乗務員が明らかに適切な接遇を
怠ったことによるものです。
その後貴社は、この件に関して、当該車いす使用客に謝罪するどころか、当該車いす使用客の数回にわたる乗車要望を拒否
し続けています。
報道によると、貴社は約9割の停留所において車いす使用客の乗車を認めておらず、そのことを定めた内部規定も存在する
とのことです。
貴社と同様、滋賀南部で路線バスを運行する他三社は、全ての停留所において車いす使用客の乗車が可能であり、
貴社の車いす使用客に対する対応は、きわめて悪質であると言わざるを得ません。
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下、バリアフリー新法)」において、国内すべての路線バス
事業者に求められている接遇向上努力義務の観点からも、適切に接遇すべきところを怠って「乗車拒否」することは
許されません。
「乗車拒否」は、車いす使用者の「社会参加」の機会を奪うことであり、バリアフリー新法の目的に反します。
帝産湖南交通株式会社は、ただちに車いす使用障害者の「社会参加」の機会を奪い続けている不当な「乗車拒否」を止める
べきです。
加えて二度とこのような事態が起こらないよう社員への接遇教育研修を徹底すべきです。
さらには、この問題の背景にもなっている床高のスロープ勾配のきついワンステップ・スロープ付バスではなく、床高の低い
ノンステップバスを増やし、低床バスのダイヤを固定するなど障害者や移動制約者が、地域生活を行う上で不可欠な交通手段
のユニバーサルデザイン化を推進すべきです。
またバス停留所の改善についても道路管理者と協議するなどの対応をすべきと考えています。
よって、以下の事項について要望します。

記                           
1.石山から上稲津の区間の停留所の乗降車は、車いす利用者でも可能であり、「乗車拒否」をただちにやめること
2.今回の貴社の対応は、バリアフリー新法の下での「接遇サービス」の不接遇にあたる。
  バリアフリー新法の趣旨・目的を理解し、車いす利用者が安全に利用できるよう、乗務員への適切な研修を行うこと
3.低床バスの時刻非固定・時刻非表示を改め、交通バリアフリー法のすべての路線バス事業者に求められている情報のバリア
  フリー化としての低床バスの時刻固定・時刻表示を早急に行うこと
4.低床バスの導入やバス停の整備を進め、車いす利用者や移動制約者など全ての人が安全で円滑に移動できるよう、引き続き
  努力すること
5.貴社では272のバス停のうち、ほぼ9割にあたる29の停留所で車いす使用者の乗車禁止を定める内部規定があると聞く。
  滋賀県内を走る路線バス会社のうち、貴社をのぞく3社では、すべての停留所において車いす使用者の乗車拒否の規定がない
  にもかかわらず、貴社のみ9割のバス停で車いす使用者の乗車禁止を行っているのは尋常ではないと考えられる。
  早急にこの様な不当な内部規定を破棄し、速やかにすべてのバス停で、車いす使用者がバスに安全・円滑に乗車できるよう、
  接遇努力をすること


★帝産湖南バスの車いす乗車運用社内規則
 1、スロープ付き低床バス運行路線であっても、本社が指定している29バス停以外の車いす乗降を認めない。(全バス停272)
 2、(検討中)平日2日前、土日1日半前に乗車通告を受け、介助要員を手配する。

★帝産湖南交通㈱は、びわ湖湖南地区に自動車旅客運送事業を目指した事業申請を行い昭和25年1月に会社が設立され、
 滋賀県湖南地区の路線バスとして乗合自動車の事業を運営。JR東海道線石山駅、瀬田駅、南草津駅、草津駅、栗東駅、JR草
 津線手原駅を基点とした路線バスは、沿線の大学、高校への通学、企業団体への通勤など民営公共交通として地域住民の足と
 なっている。

★毎日新聞京都版
<路線バス:滋賀の会社「車椅子乗車困難」京都の支援団体が改善要望/京都>
 ◇「安全の観点で」停留所の9割、利用できず
 滋賀県内で路線バスを運行する帝産湖南交通(滋賀県草津市)が、272の全停留所の約9割に当たる243停留所で車椅子での
 乗降を断っているのは不当として、障害者支援団体「日本自立生活センター」(京都市南区)などが9日、同社に改善を求める
 要望書を提出した。近畿運輸局も現地調査などを始めた。【成田有佳】
 同センターによると、車椅子生活をしている京都市右京区の男性(45)が今年7月、仕事で「石山駅」から「上稲津」(いずれも
 大津市)まで乗車しようとしたが、「上稲津停留所は傾斜があり、安全が確保ができない」と断られたという。同社によると、低床
 バスが運行していない路線(計115停留所)は車椅子での乗降を受け付けず、低床バスが運行する路線の計157停留所のうち、実際に
 乗降できるのは29。
 同社は「停車したバスが車道にはみ出さないための『バスポケット』がなかったり、道路が傾斜しているバス停では安全の観点から
 車椅子の乗降はお断りしている」と話している。
 道路運送法は、「適する設備がない時」などを除いて「運送の引き受けを拒絶してはならない」と規定。近畿運輸局は「バス停の設
 備に応じて車椅子での利用を認めるかどうかは事業者の判断。今回のケースが同法に抵触するかは調査中だ」としている。
 障害者の交通機関利用に関する問題に詳しいNPO法人DPI(障害者インターナショナル)日本会議の常任委員、今福義明さん(52)
 は「障害者がスムーズに交通機関を利用できる社会を目指すバリアフリー新法の趣旨に反している」と指摘している。

★JCIL(日本自立生活センター)/パーフェクトバスを走らせる会
http://www.jcil.jp/index.html
http://www31.ocn.ne.jp/~jcil/perbus.htm

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by yamana-4 | 2011-11-11 01:25 | バリアフリー | Trackback | Comments(0)
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