仮設エレベーター設置は解決にならない!大阪駅北側通路問題

◉「大阪駅へ車いすや歩行困難者が行けなくなった」大阪駅北側通路問題
JR大阪駅の大規模改装により高速バス乗場が駅南西側の桜橋口から、新しく建設された駅北側の
ノースゲートビル1階外側のJR高速バスターミナルに移転されました。
これによって従来は大阪駅北側のヨドバシカメラ側から中央コンコースへ横断歩道で行けたのが、
高速バスレーンの外側に新設された通路から50段もの階段を乗降し、一旦2階のアトリュウム広場に
出ないと地上からは通行できなくなりました。
車いすなどで通行するには、新しく作られた地下連絡通路で地下鉄梅田駅北改札口へ出て、
ヨドバシカメラ側の公共エレベーターや店内エレベーターで、地上に上がる迂回路しかなくなったのです。
階段の使えない車いす使用者や歩行困難者は、大阪駅の北側へ地上からは行けなくなり問題になっていました。
このため大阪の障害者団体などが抗議していましたが、7月29日付新聞報道で一斉に「仮設エレベーター設置」
の記事が掲載されました。


JR西日本:大阪駅に仮設エレベーター設置へ(一番詳しい毎日新聞の記事)
 JR西日本は28日、全面改装して5月に開業した大阪駅(大阪市北区)の中央北口に、バリアフリー対策として
仮設エレベーターを設置すると発表した。中央北口1階から駅北側に抜けるには、一旦エスカレーターで2階に上がっ
てから約50段の階段を下らねばならないため、障害者や高齢者、子供連れの利用者らが改善を求めていた。
 同社によると、11人乗りエレベーターを階段横に設置。ノースゲートビルディングの1階と2階のアトリウム広場
を結ぶ。12月から利用を開始する予定。
 中央コンコース北側にある中央北口は、駅北側の「ヨドバシマルチメディア梅田」などへ向かう客らの通行が多く、
エレベーター設置を求める声が上がっていた。
 北側に隣接するうめきた地区(梅田北ヤード)が13年に開業する際、エレベーターなどを備えた通路が整備される予定。
このため仮設エレベーターの運用は13年春までとなる。【亀田早苗】

問題は一見解決されたように見えますが、そうではありません。
★問題1
大阪駅の混雑時の人の多さはかなりのもので、特に北側は多くのエレベーターが設置されたのに、
車いすや数の多いベビーカーの利用は待ってもなかなか乗れない状態となっている。
これは地下鉄御堂筋線や阪急電車からの乗換えが大阪駅北側に集中するようになり
ルクアや伊勢丹への客も多いので、どのエレベーターも常に満員状態となり2Fからは特に乗れない。
★問題2
北側への通路が他に無く、人が集中するただ一つの通路にエレベーターが1基だけでは、
車いすや数の多いベビーカーの利用にはすごく時間が掛るだろう。
また、1基しか設置しないのではエレベーター点検中使えないし、周辺に設置されたエレベーターは
24人乗りなど大型なのに、一番必要なエレベーターが11人乗りでは、利用数に応えられないのでは?
★問題3
2年後に「うめきた」開業でエレベーターを備えた連絡通路ができても、二度もエレベーター乗換えが
必要なことは改善されない。駅の2階広場からはJRに乗るにも、地上に降りるのももう一度エレベーター
利用が必要であり、どこに行くにもなかなか乗れない2回のエレベーターを使わなければならないのは、
自由な移動を妨げていると言っても過言ではないだろう。
★問題4
バスやタクシー乗場もあり車の交通量が圧倒的に多い駅南側には横断歩道があるのに、それほど本数の多く
ない高速バス乗場側に、横断歩道を設置しない正当な理由はあるのか?
阪急バス乗場への横断歩道は設置されているし、各地のバスセンターでレーン間の横断歩道は設置されて
いるのが普通であり、ここに横断歩道を設置しない理由は見あたらない。
そもそも歩行者の地上交通権(日本にこんな概念が在るのか疑問ですが)を、バスの出入りがあって危険だ
からと、簡単に奪って良いのでしょうか!

以上の理由から本当の解決策は「横断歩道を延長すること」にあり、混雑が予想され
どこに行くにももう一度エレベーターに乗換えなければならない「仮設エレベーター」は解決にならないでしょう。


横断歩道を廃止することが、本当に歩行者の安全や交通渋滞解消に役立つのでしょうか?
どこか1ヶ所廃止しても、信号で停止するのは全体のシステムの問題であり、部分的な横断歩道廃止は
車の流れとは関係ないのでは? 
まして横断中の歩行者の安全は、双方が信号を守れば問題ないでしょう。
御堂筋口から阪急側への横断歩道は、車やバスの交通量がすごく多いが廃止されていません。
大掛かりな梅田歩道橋があるのにも関わらずです。
たいした交通量でない高速バスを優先して「歩行者の地上を通る権利」を奪われることに、
私たちはもっと怒って良いのではないでしょうか!

今回の問題は仮設エレベーターを1基付けて解決することでなく、もっと根本的な問題を含んでいます。
計画的な都市計画によるペデストリアンデッキなどでない「部分的な車と歩行者の分離」は、
車いすなど歩行困難者の移動の自由を著しく阻害するものでしょう。
もはや車優先は時代錯誤です。各地で「横断歩道の復活」を要求しようではありませんか。


c0167961_12213912.jpgc0167961_12223545.jpg
c0167961_12225556.jpgc0167961_1223859.jpgc0167961_12233010.jpg
c0167961_12234836.jpgc0167961_1224891.jpgc0167961_12243428.jpgc0167961_12245572.jpgc0167961_12251622.jpg
by yamana-4 | 2011-08-10 12:26 | バリアフリー | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://kurumaisyu.exblog.jp/tb/16709510
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 京都国立博物館は今楽しい企画展... 那覇の不思議三題 沖縄レポート... >>