交通基本法(案)/2010福祉郵送運送セミナー

◉「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して」
〜生活者としての高齢者・障がい者の移動問題を考える〜

3月14日、NPO 全国移動サービスネットワーク 関西STS連絡会主催のセミナーが高槻市で行われた。c0167961_1513597.jpgc0167961_1513252.jpg
◉第1部 基調講演
地元出身の国土交通副大臣「辻元清美」さん、演題は「交通基本法から考える利用者本位の移動について」
交通基本法は民主党が以前から国会提出していたが、成立に至らなかった法案を政権交代で改めて成立させようとするものです。国交省で特に力点をおいているのは第二条(移動に関する権利)「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な移動を保障される権利を有する。2 何人も、公共の福祉に反しない限り、移動の自由を有する。」と説明があった。
先の新バリアフリー法国会審議で自公連立政権が拒否していた「移動する権利」を条文に書き込むこと、また国、地方公共団体、事業者、国民の責務を規定することは画期的な前進だろう。
韓国版バリアフリー法(移動便宜法)に「移動権」を明記させた韓国の活動家は、この法案成立の一番大きな意義は何かとの質問に「法の成立で一気に社会が変わるとは思っていないが、少なくとも裁判が起こせることが大きい」と答えた。
今回の基本法の移動権書き込みで裁判が起こせるか?
事業法やバリアフリー法などでなく、理念法である「交通基本法」で個々の事例の裁判に対処できるかが最大の関心事であり、専門家に聞きたいところです。
◉第2部 問題提起
報告Ⅰ「道路運送法改正後の福祉有償運送の実態調査とその考察」
     猪井博登(大阪大学大学院工学研究科)
報告Ⅱ「全国の福祉有償運送の現状〜いま問われているもの〜」 
     河崎民子(NPO全国移送サービスネット・副理事長)
報告と資料提供:横山和廣(移動ネットおかやま・理事長)、伊良原淳也(関西STS連絡会・代表)
◉第3部 パネルディスカッション
「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して」
・コーディネーター:遠藤準司(NPOアクティブネットワーク代表)
・パネラー:報告者4名
・まとめ:柿久保浩次(関西STS連絡会・事務局)
最後は柿久保さんの熱いまとめで終わった。

セミナーの主旨とは違うので取り上げられなかったと思うが、高齢者や障害者の移動で一番大切なことは「できるだけ自力移動できるように!そのために使える選択枝を増やす」ことと考えています。
移動の自由を確保し、サービスコストを下げるためには自分で動ける人のニーズに合わせて機能的に使える移動機器を提供することはかなり重要なことではないでしょうか。

これは都市部と公共交通の不十分な地域とはニーズが違い
・都市部では、
公共交通との組み合わせによる移動手段のために使い勝手の良い移動機器電車、バス、エレベータの乗降がスムースでマンションの玄関内でも置ける小型で機能的な機種/小型の外出に特化したような移動機器
(電動車いす?)
・公共交通不足地域や特に過疎地では、
自立移動できる移動機器/時速15〜25キロ位は出せないと実用性がない? 免許返上者と元々車を持たない歩行困難者など違う機能が必要なのか?(軽自動車と電動車いすの中間的な移動機器、ハンドル形電動車いすの速度をドイツのように時速25キロまで許可するのも手っ取り早い方法か?)

・電動アシスト自転車応用型
・ロボット移動機器型(ホンダ、トヨタ、セグウェイなど)
・ハンドル形電動車いす発展型
などいろいろ考えられてきていますが、ネックの一つが道交法です。非常に硬直した法律で「新しい機器の道路走行を許さない」「電動車いすは時速6キロ以上出してはならない」など開発されてきた機器の実用化を阻止しているのを何とかしなくてはどうにもなりません。

現状のように「運転出来ない人は移送サービス」の前に新しい発想で「自立移動のための実用的手段をもっと増やす」こと、まず自分で移動することを前提に、移動問題を組み立てるくらいのことも必要ではと考えています。
by yamana-4 | 2010-03-17 15:16 | 集会.発表.学会.展示会 | Trackback | Comments(0)
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